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なぜを伝える


なぜを伝える。現代の子供たちを指導するためには「なぜこのトレーニングをしなければならないのか?」「なぜ声を出さなくてはならないのか?」「走り込みをするとどんなメリットがあるのか?」などということをしっかりと伝えなければならない。

一昔前であれば「これをやっておけ!」「あれをやっておけ!」で子供たちは素直に従ってくれていた。というのも社内の中に「努力をして辛いことを我慢すれば何か良いことが将来待っている」というような、ある種のイデオロギーが存在したからである。しかし現代はそのようなイデオロギー(現代思想用語では「大きな物語」とも言う)が崩壊してしまっている。これは「努力しても成功するとは限らないし、辛いことを我慢しても必ずしもあとで楽しいことがあるとは限らない」ということを子供自身もなんとなく感じているからかもしれない(これは普段から大人の姿を見ているからだろう)。

もちろん実際のところは、努力すればある程度の成果は出るし、辛いことを我慢して取り組んだ時の達成感というものも存在する。ただ昔と違うのはメリットを明確に子供たちに伝えておかなければ、子供たちは動かない時代になっていることである。大人の命令だから子供たちは素直に従うだろうという考え方正直通用しなくなっている。

下記は企業内の話だが、これは小学生年代を指導していても感じられることである。

「「いやならいつでも辞めてやる」と思っている若者にとって、説明の付与されない、上司という立場をかさにきただけの指示はまったく従うに値しないわけです。一昔前であれば「理由なんか考えずまずやってみろ!」で通っていたところを、今は「なぜそれをする必要があるのか」「それをするとどんな利益がもたらされるのか」を明確に伝える必要があります。上司にとってはやって当たり前のことも、もう一度その理由をきちんと言語かする必要があるのです」(『コーチングが人を活かす』p119)

このような社会になっていることを嘆くのは簡単である。また、そのような子供たちを批判するのも簡単である。しかし時代によって子供たちが変わっていくのは当然のことであり、子供たちに責任はない(むしろそのような社会を作ったのは今の大人である)。そんな中、指導者や大人はその時代の子供たちにとってのBestな指導ができなければならない。

トレーニングを行う前はそのトレーニングのメリットをしっかりと伝えておこう。トレーニングのポイントは途中でゲームフリーズして伝えれば良いと思うが、メリットを初めに伝えておくときとおかないときとでは子供たちの取り組み方が全く違う。トレーニングの質をあげるために必要なのは「命令」ではなく「説明」である。

例えば「パス&ゴー」のトレーニングをする場合、メリットは「このトレーニングをすると将来バルセロナのような華麗なパス回しができるようになる」「ボール保持率が高くなって試合中疲れなくなる」などといったことが挙げられる。このメリットをトレーニングを始める前に一言伝えておくだけでも子供たちの取り組みは違ってくる。可能であれば、子供たちが試合中にうまくいっている姿をイメージできるような言葉をかけてあげるのが良いだろう。逆に「パスを正確に」「パスを出すときに名前を呼ぶ」「ワンタッチでパスを出しやすいところにコントロールする」などといったポイントは、トレーニング最中にフリーズして伝えればよい。特に集中力が切れそうなってきた時にポイントを伝えるのは有効である。

注意すべきなのはトレーニングの前の説明が長すぎると子供たちは飽きてしまうということである。いかにメリットを簡潔にテンポよく伝えられるかということも指導者には求められる。そのためには事前の準備が大切であり、トレーニングの前にはメリット、ポイントなどをノートなどにまとめておく必要があるだろう。

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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

スクールが普及している背景


最近はサッカークラブとスクールと掛け持ちをする子が増えてきている。つまりあるチームに入りながらもそれとは別に、週1,2回サッカースクールに通うということである。スクールにもいろいろ種類があり、Jリーグの下部組織もあれば、クーバーコーチングなど独立しているもの、また地元のスクールというものもある。

昔は普及率もそこまで高くなかったためスクールに通っている子は少なかった。しかし年々とスクールの数は増えてきている。もちろんJクラブ自体の運営のためなど経営的な問題もあると思うが、子供たちの生活環境というのも多少なりとも影響している。

私が子供の頃は学校が終わるとすぐに公園や近くのスペースでサッカーをしていた。しかし現在はサッカーをできる場所も少なくなっており、サッカー以外にもたくさんの選択肢がある。また、格差社会と呼ばれる時代において、子供のころからたくさん習い事をしている子も多い。よって子供たちもなかなか自分たちで集まってサッカーをするというのが難しくなってきている。

スクールはそのニーズをうまく取り込んでいる。場所は人工芝を提供できるし、Jクラブであればネームバリューで地元の子以外の子たちも集めることができる。また、親御さんとしてもその時間はスクールのコーチが子供たちを見てくれるので安心である。現在の環境において親にとっても子にとってもスクールはメリットが大きい。

ただスクールはクラブではないので試合などがあるわけではない。また子供たちのレベルの差が激しく、全く素人の子と上手な子が一緒にプレーすることになるため、本当に厳しい環境での練習にはならない。しかし逆に考えれば、そのプレッシャーがない中で自由な発想のもとサッカーができるという面もあるかもしれない。

もちろんスクールに通うためには金銭的な問題も出てくるため、単純に外遊びよりもスクールが良いなどとは言えない。しかしいろいろなコーチにしっかりと教えてもらいながらサッカーをする機会が増えることは悪いことではない。子供たちにとっていろいろな大人と触れ合うことは今後の人生にとっても有益なことだろう。

個人的にスクールの一番のメリットだと思うのは、やはり上には上がいるということを子供たちが気づく機会ができるということである。やはりクラブの中だけだと上手な子は図に乗ってしまう可能性が高い。これはその子の問題だけではなく、クラブの中で世界が閉じてしまっているのだから仕方がない。しかしスクール(特にJクラブ)においては上手い子は上に引き上げてもらうことができ、またセレクションなども年に数回存在する。そこで自分の実力を正確に把握する機会を子供が得ることができるというのはスクールならではのメリットだろう。

私はクラブで指導をしている立場なので、スクールの内部のことはよくわからない。しかし一番大事なのは子供たちが楽しくサッカーができる環境を大人が用意してあげることである。その選択肢の一つとしてスクールは重要な役割を果たしてきているのではないだろうか。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

ゴールデンエイジに行うべきトレーニングはテクニック練習だけではない!?


ゴールデンエイジ。これは育成に関わっている人であれば誰でも聞いたことがある言葉だろう。年齢的には小学生年代のことを指す。「即座の習得」といって、ゴールデンエイジの時期には神経系の発達が著しいので、何を教えてもすぐに身につけることができる。

サッカー界においてはこのゴールデンエイジにテクニック系のトレーニングを集中して行うことが必須といわれている。神経系の発達が著しいこの時期に足元の器用な扱いを身につければ、それは一生ものになるという理屈である。これは私自身も同感である。よって小学生年代のトレーニングは常にボールを使い、細かいテクニックを中心に教えることが多い。

しかしテクニック系のトレーニングの他にもゴールデンエイジの時期に行っておくべきトレーニングがある。それはラダーやミニハードルなどのコーディネーション系のトレーニングである。足の素早い運び、細かい動き、瞬発力などを身に着けるためのトレーニングで、ユーチューブなどで探しているとたくさん出てくる。

http://www.youtube.com/watch?v=t26CIBKRKWE&feature=related

このような細かい動きをすることでより効果的に神経を刺激することができる。試合中に軽やかなステップ、素早い身のこなしをできるようになるためには、小学生年代からこのようなコーディネーション系のトレーニングを習慣的に行う必要がある。実際私が指導する際も、毎回練習の初めに行うようにしている。

現在海外で活躍している日本人選手はこれら細かい動きが得意な選手が多い。香川、長友、清武、乾など身体は小さいがテクニックと素早い身のこなしで大柄な選手を相手にしている。まさに小学生が目指すべき姿である。

また、大柄の選手もコーディネーショントレーニングは行っておく必要がある。日本人選手は小さくてコーディネーションが優れている選手、大きいがコーディネーションに優れていない選手に分かれてしまうことが多い。しかし海外では大きいのにコーディネーションに優れている選手がたくさんいる。特にアフリカ系の選手はその傾向が顕著だろう。

ワールドカップで戦っていくためにはこれらの選手を相手にしなければならない。よって特にセンターバックや1トップなどは背が高くてコーディネーションに優れている選手が必須になる。そういう選手を指導者は育成しなければならないのである。

そういう意味でも小学生年代にコーディネーショントレーニングを行っておくことはとても大事である。小さいころに細かい動きを身につけておけば、もしその子が大人になって背が高くなったときに有利になる。逆に小学生のうちから背が高い選手は、小さいころに細かい動きを身につけておかなければ、大きいがコーディネーションが苦手な選手になってしまう。

この方針を意識した育成を行っているのはオランダのアヤックスである。アヤックスといえば世界有数の育成機関であるが、アヤックスから出てくる選手はコーディネーションに優れている選手が多い。デブール兄弟、ダービッツ、クライファート、ファンデルサール・・・この名前を聞くだけでそれは理解できると思う。

■アヤックスのトレーニング
http://www.youtube.com/watch?v=LFR8nUtYFQY

実際コーディネーショントレーニングを続けると、子供たちの習得が早く効果が出てきたと感じることが多い。上記URLなどを参考にし、ウォーミングアップの後のトレーニングに入れるのが良いだろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

小学生に筋トレは必要か?


私事で恐縮だがこのたび筋トレを始めた。このタイミングで始めた理由はいろいろあるのだが、長期的に健康を維持したいというのが一番のポイントである。


さて、私の話はどうでも良いとして、「小学生年代では筋トレは意味がない」という話を聞いたことはないだろうか?また「小学生年代から筋トレをすると背が伸びなくなる」という話を聞いたこともあるかもしれない。いずれにせよあまりに小さいうちから筋トレをするのは逆効果であるというのが一般的な言説だろう。


よく言われる説明としては、小学生年代は神経系の発達がピークのため、コーディネーションやボールタッチの練習が重要であるということ。逆に筋肉系の発達は中学生後半~高校生年代にピークになるため、この時期に行い始めるのがベストであり、小学生年代に行っても効果が薄いということである。確かにこの説明は科学的にも証明されていて、個人的経験においてもある程度正しいと思っている。


しかし日本サッカー協会の指導指針においては、小学生年代のトレーニングにも筋トレが紹介されている。というのも現代の小学生は外で遊ぶ機会が少なく、全体的に基礎体力が低下しているという風に言われているからである。


確かに我々が小学生だったころに比べると、外で遊ぶ機会が減っているような気がする。というよりも家の中で遊べる選択肢が増えているのである。テレビゲームやインターネット、携帯電話アプリなど、外で遊ぶ意外に楽しいことはたくさんある。外で遊ぶ以外に遊ぶ方法がなかった昔に比べると、基礎体力が減っているということはある程度仕方がないのかもしれない。よって日本サッカー協会は基礎体力を補うために筋トレを薦めているというわけである。


ただここで言う筋トレというのはバーベルや重りを使ったトレーニングではない。あくまでも自重負荷を利用した体幹トレーニングのことである。体幹トレーニングはインテルの長友選手がやっているということもあり、巷でも有名になり始めている。私が今回始めた筋トレもこの体幹トレーニングであるが、見た目以上に結構きついトレーニングである。


体幹トレーニングは一度に全身の筋肉をバランスよくトレーニングすることが出来る。またバランスをとるのが難しい体勢を維持したりもするので、バランス感覚が鍛えられるのはもちろん、身体の奥の筋肉(インナーマッスル)を鍛えることが出来るといわれている。


個人的には日々のトレーニングに体幹トレーニングを入れる入れないはどちらでも良いと思っている。なぜなら、あくまでも小学生年代では神経系を刺激するようなトレーニング(コーディネーション、ボールタッチ)を中心にすべきだと考えているからである。しかしもし時間的余裕があるのであれば、ウォーミングアップやクールダウンの一環として、一部メニューに加えるのも良いのかもしれない。体幹トレーニングについては下記を参考にしてみると良いだろう。


体幹力を上げるコアトレーニング

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

声を出すことは習慣である


「試合中に声が出ない・・・」


このような悩みを持っている指導者はいないだろうか?子供たちは遊んでいる時間はすごく元気に声を出してはしゃいでいる。しかしサッカーの試合になると黙りこくってしまう。点が入ったりすればチーム全体が盛り上がるが、逆に点を入れられてしまうと全く声が出なくなる。こんなチームをどこかで見たことはないだろうか。


おそらく私含め多くの指導者がこの悩みを抱えているだろう。そしてどうにかして試合中に声を出させるように努力をしていると思う。ベンチから「声だそうよ!」「盛り上げようよ!」「黙るな!」こんな指示を出していて、結局コーチ陣のほうが声を出しているという矛盾に陥ることもあると思う。


サッカーの試合中に出す声にも2種類ある。


1.指示の声
2.盛り上げる声


この2つの声は両方とも大事である。声にの重要性に関してはまずサッカーがチームスポーツであることに関係する。サッカーは1人でやるスポーツではなく、11人でやるスポーツである。よってチームワークというものが結果に大きな影響を与える。一人ひとりが自分勝手にプレーをしているチームは、サッカーの試合では決して勝つことができない。


まず指示の声については言うまでもないだろう。「右に寄れ!」「マークつけ!」「カバーしろ!」「OK!」このような声が試合中になければ、チームとしてバラバラになってしまう。指導者がいくら戦術を教えたとしても、実際に試合中にプレーをするのは選手である。よって選手自身で指示の声、戦術の声を出さなければ全く意味がない。指導者は試合中に自分がプレーすることはできないからである。


そして盛り上げる声についても指示の声と同じぐらい重要である。人間はチームワークを発揮すると、誰もが予測ができないようなパフォーマンスを発揮することがある。それは1人分の力×11人=11人分の力ではなく、チーム全体として11人分以上の力を発揮するのである。そしてこのような場合には必ずチーム全体が盛り上がっていることが多い。全員が集中して、声をよく出し、誰もが楽しそうにプレーしている。そんな状態を作るのに必要なのが盛り上げる声である。


と、ここまで書いてみたが、多くのチームはこの2つの声が出ないことが多い。前述したように点数を入れた時、勝っているときには声が出ることもある。しかし点を入れられたとき、負けているときなどはその声が全くなくなってしまう。もちろん気持ちはよくわかる。点数を入れられてガックリ来ないのはおかしいし、負けているときには気持も下がってしまうだろう。しかしそれでは劣勢を跳ね返して逆転することは難しい。


この問題についての解決策は未だに発見できていない。しかし1つ思うのは、これらの声はすべて習慣であるということである。つまり試合中にいくら声を出せと言ったところですぐに出すことは無理である。あくまでも練習中に声を出すことを習慣づけておかなければ、試合中に声を出すことは難しいのである。ただ子どもたちはこのことを理解してくれないことが多いのだが。。。


1つのアイディアとしては、練習中に声を出すトレーニング、声を出さざるを得ないトレーニングを入れてしまうということである。単純に声を出すトレーニングでは時間の無駄が多いが、ボールを使ったり、コーディネーショントレーニングの間に入れたりすれば、決して時間の無駄になることはない。ただこれについてはどこかにトレーニングメニューがあるわけではないので、私含めて指導者自身の工夫によって新たなメニューを作り出す必要があるだろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

合宿といえば走り込み?走り込みといえば合宿?


夏休みといえば合宿。合宿といえば走り込み。こんなイメージを持っている人は多いのではないだろうか?


おそらくこの夏も多くのチームでサッカー合宿があることだろう。私のチームでも毎年合宿があり、子供たち同様私自身も毎年楽しみにしている。合宿はサッカーのトレーニングだけではなく、親と離れたときにどのような行動がとれるのか、サッカー以外での教育がしっかりなされているかなどを確認する良い機会になる。何よりチームワークを高めるには一番いい方法だと思う。


しかし高校生や大学生になるにつれて合宿が憂鬱になってくる人も多かったのではないだろうか。小学生や中学生までは合宿の前はうきうきワクワクという感じだったのが、大きくなるにつれてだんだんと「合宿嫌だな―」という気持ちになってくる。その原因は、そう、走り込みである。


私が高校生の時にも合宿は走り込みがきつい印象があった。普段のトレーニングでももちろん走り込みはあったのだが、合宿の時は強度も時間も数倍以上だったような記憶がある(あまり思い出したくない、、、)。この印象が強いので、合宿にネガティブなイメージを持っている人も多いのではないだろうか。


個人的にはボールを使わない走り込みについてはあまり好きではない。サッカーはボールと関係なしで走ることはほとんどなく、常にボールに関わりあいながら、頭を使いながら行われるスポーツだからである。単なる素走りでは全く頭を鍛えることができず、無駄に走る選手を育成してしまうことになる。


現在プロサッカーチームでも単なる走り込みというのは昔よりも少なくなり始めている。現レアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョは、シーズン前の合宿でさえも走り込みは全く行わない。サッカーは戦術、技術、体力、精神力を切り離して考えることは出来ず、全てを同時に鍛えなければならないという方針(戦術的ピリオダイゼーション理論)からである。


合宿は普段よりもトレーニング時間が長く、特に夏の時期においては暑いので普段よりも体力的に厳しくなる。この中で走り込みのトレーニングが本当に効果的なのかどうかはしっかりと考える必要がある。


もちろん走り込みは体力と精神力を鍛えるという面があるため、一概に悪いというわけではない。しかし特に小学生、中学生など育成年代では、走り込みが存在するせいで合宿そのものを嫌になってしまうことだけは避けたい。あくまでも選手のコンディション、モチベーションを考えたうえで、走り込みをメニューの中に入れるかを考えることが重要だろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

質の高いトレーニングをすることはあくまでも手段の一つである


サッカーのコーチをしていると、「今日のトレーニングは上手くいったな」「子供たちも集中して取り組んでくれたな」と思うことがある。コーチをやっている身としては、このときこそ嬉しいことはない。選手や子供たちにとっての本番は試合だが、コーチにとっての本番はトレーニングだからである。


しかし気をつけなければいけないこともある。それは良いトレーニングをすることはあくまでも手段の一つであって、目的ではないということである。我々コーチがまず一番に考えなければならないことは良いトレーニングをすることではない。あくまでも子供たち一人ひとりを上達させること、そして試合に勝てるチームを作ることである。


そもそもコーチが良いトレーニングをしたと思っても、子供たちが上達していない可能性もある。また子供たちが上達しなければ試合に勝つことは不可能だろう。しかし良いトレーニングをすることがコーチの仕事だと思っている人は多い。あくまでもコーチの仕事は子供たちを上達させること、そして試合に勝つことであることを忘れてはならない。


特に小学生年代においては、週に1,2回のトレーニングの機会しかないクラブが多い。よってそのトレーニング時間を大切に使うのはとても良いことだと思う。しかし逆に言えば、子供たちが上達するためには、それ以外の時間で子供たちに自主的に練習、もしくはボール遊びをしてもらうことが必要になるだろう。なぜなら週1,2回のトレーニングのみで子供たちを劇的に上達させることは難しいからである。


そういう意味だと、週1,2回のトレーニングは子供たちにそのような気持ちを起こさせるような時間にすべきである。トレーニングを行った後に子供たちが「あとで家の近くで練習しよう!」と思ってもらうことが良いトレーニングなのではないだろうか。そういう風に考えると、極論トレーニングなどせずに、サッカーのビデオを見させたほうが良いという可能性もあるかもしれない。もしそれで子供たちが自主的にトレーニングをしてくれるのあればの話だが。


コーチにとって質の高い、良いトレーニングを提供することは大事な仕事の一つである。しかしそれはあくまでも手段の一つであって、子供たちを上達させ、試合に勝たせるためにはまだまだたくさんの方法がある。それを探すこともコーチの大事な仕事なのではないだろうか。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

鬼ごっこをWarm-upに取り入れる!


私のチームではたびたび鬼ごっこをWarm-upに取り入れている。というのも、鬼ごっこは相手との駆け引きを磨くのに最適で、それと同時にコーディネーション能力も磨くことができるからである。


最近の子供やあまり外で遊ばないという話を聞く。実態はどうなのかわからないが、もしそれが本当なのであれば、外で鬼ごっこやドロケイをやる回数も少なくなっているはずである。昔の子供は遊びの中で鬼ごっこやドロケイをやり、相手との駆け引きを身に着けていた(という話を良く聞くが実態はわからない)。本当に外で鬼ごっこをやる回数が少なくなっているのであれば、サッカーのWarm-upに鬼ごっこのようなトレーニングを入れるのは効果的である。


まずサッカーは相手との駆け引きのスポーツである。いかに相手の裏をかいてマークを外すか、相手の逆を取るかというのが重要なファクターになる。これは指導者が教えて身につくこともあれば、遊びの中で子供たちが自然に身に着けることもある。いわゆる日本のサッカーに足りないといわれる(これも実態はわからないが)マリーシアを身につける必要があるのである。


現代サッカーではボールを長い間持つためのスペースや時間はほとんどない。しかし上手な選手はそのスペースや時間を自分で作り出すことができる。例えばメッシについては、試合中意識的にその場に止まることによって、周りのプレーヤーとは違う次元に身を置くことができる。周りのプレーヤーはせかせか動いている中メッシはその場にとどまるので、ほんの少しだけずれが生まれるのである。そしてボールが来る時にはほんの少しだけの時間とスペースを確保することができる。


このような駆け引きは指導者が教えられることではない。あくまでも遊びの中で自分の感覚として身につけるテクニックだろう。そういう意味で、鬼ごっこはそのような駆け引きを身につけるのに最適なトレーニングだと思っている。


また、コーディネーショントレーニングというと、ラダーやミニハードルなどが有名だが、それだけでは足りない部分もある。前日本代表監督のオシム氏は、ラダーやミニハードルに懐疑的だったようである。実際のサッカーでは相手がいてそれに対して細かく足を動かすのに、最初から動き方が固定されいるトレーニングをやっても意味がないというのがその意図だったらしい。個人的にはラダーやミニハードルも大事だと思っているが、それに加えて鬼ごっこを入れてあげると、相手に合わせた足の運び方、細かい動きができるようになると思う。


鬼ごっこの種類は何でもよい。手つなぎ鬼でも良いし、ドロケイでも良い。もしかしたら子供たちに聞いてみたほうが、いろいろなアイディアが生まれるかもしれないし、その方が子供たちのモチベーションも上がるだろう。是非Warm-upの時間に少しだけでも鬼ごっこの時間を入れてみてほしい。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

「フットサルC級指導者講習会」参加


先日「フットサルC級指導者講習会」に参加してきた。箱根での2泊3日の合宿で、フットサルの理論、指導方法をみっちりたたきこまれた。講習は実技と講義があり、実技の時間では1日5時間以上走り回るときもあり、体力的にも精神的にもかなり充実した内容となった(最後の方はほとんど身体が動かなかったが、、、)。


私はサッカーの指導を始めてきて5年以上になるが、この講習でフットサルの可能性というものを肌で感じることになった。一般的にフットサルをやっている子供たちのボールタッチ回数は、サッカーをやっている子供たちの6倍にもなる。また、実技をやっていて思ったが、常にボールと関わりあうことができ、集中力を切らすことができない。


サッカーの場合、11人制の場合は特にボールタッチの回数が少なくなる。プロでも90分でボールを触っている時間帯は約3分程度と言われているし、小学生年代ではもっと少ないだろう。もちろんそれによって「ボールがない時の動きが大事だ!」という論理にもつながるのだが、やはりゴールデンエイジの子供たちにはボールを触る回数が多いに越したことはない。


またサッカーの場合、ボールと逆サイドの選手(サイドハーフやサイドバック)は、集中力が切れがちである。なぜならボールが直接飛んでくる可能性がすごく少ないからである。それでも「集中力を切らすな!」と指導するのは簡単だが、小学生年代の子供たちにそれを要求するのは少し無理があるだろう。


あとサッカーの場合、小学生高学年になると身体の大きい子が完全に優位になってくる。スピードを生かして前にボールをけり、それを追いかけるだけでGKと1対1になれる。そういう子たちにしっかりと技術を教えなければならないのが指導者の役目であるが、どうしても勝負の場面になるとそれを生かしたくなるのが嵯峨である。


そのあたりは日本サッカー協会も考えていて、11人制から8人制への移行で対処しようとしている。しかしそれと同時にフットサルの普及というのも大事になってくるのではないだろうか。スペインやオランダでは、小学生低学年では5人制を推奨しているという話もあるし、ブラジルやアルゼンチンではフットサルで技術を学ぶのが当たり前になっている。


フットサルであれば上記のようにボールタッチ回数も多く、常にボールに関わることができる。また、ピッチのどこにボールが飛んでくるかわからないため、逆サイドの選手が集中力を切らすこともない。さらにピッチが狭いため、単純にスピードを生かしただけのサッカーでは勝つことができず、テクニックと戦術を駆使したチームが勝つことになる。


もちろんフットサルの場合はロングキックを蹴る機会がない、足の裏を多用するボールコントロールになる、そもそもサッカーとは戦術も違うなどといった批判もあるだろう。しかしロングキックに関しては、そもそも小学生では筋力がないため、まずはきちんとボールをミートすることが大事だったりする。また、足の裏を使うことに関しても、サッカーでも使う場面は増えてきている(特にサイドバックの選手など)。さらに戦術に関しては、個人戦術、グループ戦術はサッカーとほとんど一緒である(オフサイドがないぐらい)。


個人的にはサッカーをやってきたのもありサッカーの方に気持ちが傾きがちである。しかし小学生年代の子供たちの育成を考えると、フットサルの方が優位な点も多くある。本当はサッカーチームとフットサルチームを2つを持って、サッカーの試合に出られない子をフットサルチームで育成する(もしくはその逆)というのが理想かもしれないが、その当たりのことを考えされられたことも含めて、今回の講習会は充実したものになった(ちなみにまだ合否の結果は出ていない)


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たまには指導を他のコーチに任せてみる


「リーダーになる前は、成功とはあなた自身が成長することだった。ところが、リーダーになった途端、成功とは他人を成長させることになる」


ジャック・ウェルチはリーダーについてこのような言葉を残している。リーダーというと自らチーム、グループを引っ張っていく人物のように思われるが、実は他人を育成するという重要な役目も背負っている。


サッカーのコーチの場合、育成するのは子供たちだけではない。実は一緒に指導をしているコーチも育成しなければならない。なぜなら仮に自分がいなくなったとき、そのチームを指導するのは次のコーチである。自分がいなくなったときにチーム力がガクンと落ちてしまっては、本当に強いチームとはいえない。


指導者は常に自分がいなくなったときのことを考えておくべきである。それは次のコーチに対するスキルトランスファーもそうだが、子供たちにも自分がいなくなったときの振る舞いを教えておく必要がある。常に子供たちが自分で考えるクセをつけるよう指導するというのは、そのときのためでもある。


ときどきやってみて欲しいのは、他のコーチに練習や試合の指揮を任せてみることである。そうするとそのコーチにも責任感が生まれ、またトップマネジメントの大変さもわかるだろう。またその姿を客観的に見ることによって、自分の成長にもつながる。トップマネジメントの立場からはわからないことがたくさんあるのである。


もちろん最初は上手くいかないだろう。しかしそれは我慢をしなければならない。それはスキルの問題というよりは慣れの問題だからである。普段自分がやっていることをいきなりやらせて上手くいくはずがない。子供たちの育成同様、そこは我慢が必要なところである。


しかし忘れてはならないのは、全ての責任は他のコーチに指導を任せた自分にあるということである。責任までを他のコーチに渡してはいけない。あくまでも他のコーチがのびのびと指導が出来るよう取り計らわなければならない。最終的な決断は全て自分にあり、それに付随して責任も自分にある。そしてそれこそが自分をさらに成長させるのである。

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技術的なミスは叱らない


サッカーはミスをするスポーツである。このことは多くの人が知っている。しかし実際に子供たちがミスをすると、どうしても叱りたくなる。「何でそんなミスをするんだ!」「丁寧にやれ!」「そんな簡単なことも出来ないのか!」こんな言葉を聞いたことがある人は多いだろう。


しかし一流の指導者ほどこのような言葉を発することはない。一流の監督は技術的なミスに関しては全く怒らない。なぜなら技術的なミスはどうしても起こってしまうことだからである。しかし戦術的なミス、例えばポジショニング、集中力、事前の準備などについては徹底的に修正をかける。


2011年に柏レイソルをJ1優勝に導いたネルシーニョ監督はその意味でまさに一流の監督である。『ネルシーニョ すべては勝利のために』には次のように書かれている。


「無論、”防げるミス”に関しては、容赦なく指摘の声が飛ぶ。気の緩みからプレーが”軽く”なったり、しかるべき動きをしていない選手には容赦なく注意する。しかし、基本技術のミスについて怒ることはほとんどない。「できないことをやれ」と言うことはないし、「こんなこともできないのなら、やめてしまえ」などと叫ぶことはない。技術的なミスに関しては、それほど叱咤することはないのだ」(p28)


私もこれについては同じ意見で、技術的なミスに関してはほとんど怒らないようにしている。ただ、明らかに集中力が切れていて、それに付随したミスに関しては叱咤すようにしている。逆に戦術的な指示については細かく何度も指示を出す。ラインの上げ下げ、中盤のプレッシング、チームの約束事にかなしては、守らなかった選手を厳しく追及する。あくまでもサッカーはチームスポーツだからである。


また、私がもう一つ気をつけていることがある。それは”ボールを持った選手には指示を出さない”ということである。よく指導者に多いのが「ここに出せ!」「突破しろ!」「キープ!」といった指示をボールを持っている選手に出すことである。もちろんこれは悪いことではないのかもしれないが、個人的には選手の選択肢を狭めるという意味でやらないようにしている。サッカーはボールを持った選手が主人公であり、主人公こそが次の行動を判断するべきだからである。


サッカーは規律と個性をいかに両立させるかが重要なスポーツである。私個人の意見で言えば、規律の面は戦術、個性については技術が相当すると考えている。よって戦術に関しては厳しく指摘をし、技術に関しては出来るだけ指摘をしない(もちろんたまに熱くなってしまうときもあるが、、、)。皆さんはどうお考えだろうか。




テーマ : サッカー
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マンツーマン指導の重要性


ザッケローニの指導方法の一つにマンツーマン指導というものがある。現在日本代表では、ザッケローニが練習前後に選手に対してマンツーマンで指導する姿が多く見られている。また試合前のロッカールームでは、選手一人一人に対してコメントをしてから全体でのミーティングに入る。


マンツーマンで指導をするメリットは、その選手に対して独自のアドバイスができることである。どうしても全体でのミーティングになると、チーム全体の戦術やメンタル面の指示が多くなってしまう。選手一人一人に指示を出す時間はほとんどない。


しかし選手が一番求めているのは、その選手にピッタリの指導である。その選手の強み、弱み、改善点などを独自に教えてもらえる時間は選手にとって至福の時である。ザッケローニはそのことを知っているため、練習前後、試合前後にマンツーマン指導の時間を取るのである。


チームをまとめる立場になるとわかるが、なかなか選手一人一人とマンツーマンの時間を取ることは難しい。チーム全体のことを考える時間が必要だし、練習メニューなどを作成する時間も必要である。おそらく意図的に時間を取るようにしなければならないだろう。


良くコーチング論で言われるのは、「褒めるときには全員の前で、怒るときにはマンツーマンで」ということである。特定の選手を全員の前で褒めてあげると、その選手は何か賞を受賞した時のような気持ちになることができる。また他の選手も「皆の前で褒められたい」とモチベーションを上げてくれる。逆に怒るときに全体の前で怒ってしまうと、「皆の前で怒られて恥ずかしい」という気持ちになる。もちろんそれが良い方向に働くこともあるが、マンツーマンで怒ったほうが事の大事さが伝わる可能性が高い。


ザッケローニはこの辺のバランスを取るのが上手なのだろう。日本代表選手からの話を聞いていても、マンツーマンのときに話された会話が印象に残っているという風に言う選手が多い。特に子供たちの場合、全体ミーティングではどうしても集中力が落ちてしまうことがあるため、マンツーマンでの指導が有効ではないだろうか。


テーマ : サッカー
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罰ゲームは必要か?


あなたが教えているチームでは罰ゲームというものがあるだろうか?


罰ゲームというのは、例えばSmall Gameや4対2をやっていて、負けたチームに何か罰を与えることである。罰はそのときによって様々だが、腕立て伏せ、腹筋、ジャンプ、外周などいろいろなものがある。


個人的には罰ゲームを設定しておくと子供たちのモチベーションが高くなることが多いので、簡単な罰ゲームは常に用意している。腹筋5回とかジャンプ10回とかそういうレベルでの罰ゲームである。


ただしそれがフィジカルトレーニングのレベルになってしまうのは避けている。罰ゲームにも関わらず強度の高いフィジカルトレーニングを課してしまうと、それだけで子供たちのモチベーションが下がってしまう。また、そもそも小学生年代では強度の高いフィジカルトレーニングは必要ないのである。


本来であれば罰ゲームがなかったとしても高いモチベーションでトレーニングをしてもらうのが一番良い。Small Gameや4対2などでも、勝敗関係なく高いモチベーションを維持してくれるのであれば、罰ゲームなど必要ない。


しかし子供たちの場合はそう簡単にはいかない。特に街クラブの場合は全員が全員高いモチベーションを持ってサッカーに取り組んでいるわけではなく、単に体力づくりや習い事としてきている子も多い。その子たちのモチベーションを上げるためには、多少の罰ゲームを用意して、ゲーム感覚で取り組ませたほうが上手くいく場合もある。


また、罰ゲームというのは緊張感を作り出すのにも役立つ。例えばPKの練習をする場合、練習中に本番のPKの緊張感を作り出すのはなかなか難しい。そのときにPKを外したらグラウンド1週などという罰ゲームをつけておくと、本番に似た形の緊張感を作り出すことが出来る。


大事なのは罰ゲームが子供たちのモチベーションUpにつながるのかつながらないのかをしっかりと見極めることである。もしモチベーションUpにつながるのであれば、積極的にトレーニングに導入しても良いと思う。

テーマ : サッカー
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グラウンドが狭い場合はどうするか?

おそらく日本国内でサッカーを教えている人には共通の悩みがあるだろう。それは十分なグラウンドのスペースが取れないという問題である。


日本は国土が狭い。それに対してサッカー人口は多い。またサッカーだけではなく野球、テニスなどいろいろスポーツが盛んである。よって必然的にグラウンドは取り合いになる。特に学校のグラウンドを使用している部活やサッカーチームは、限られた時間、スペースでトレーニングを行うしかない。


私のチームもサッカーのグラウンドにしては少し小さいグラウンドでいつもトレーニングを行っている。8人制でゲームをするのも少し狭いぐらいで、11人制にするとかなりスペースが狭くなる。やってやれないことはないが、もう少しグラウンドが広ければと思う場面もある。


しかしグラウンドの狭さについて悩んでいる暇はない。限られたスペース、時間でしっかりとしたトレーニングを組むのがコーチの役割である。逆にいえば狭いグラウンドを長所として活かすようなトレーニング、試合ができればよい。


まず私が意識をしているのは、トレーニングの効率性である。事前にしっかりとした練習メニューを組んでおき、トレーニングメニューの間をできるだけ短くなるようにしている。レアル・マドリード監督のモウリーニョのトレーニングは、事前に全てのトレーニングのグリッドを作っておいて、選手がグリッドを移動しながらトレーニングをする。よって、90分のトレーニングの間に、コーチがグリッドを作り直すような無駄な時間はない。選手も水分補給以外は休む時間はない。私のチームもそのようにしたいとは考えているが、なかなかスペースが取れないのでそれは難しいと感じている。しかしトレーニングの効率性は常に求めるべき事柄の一つである。


もう一つ意識しているのは戦術面である。私のチームでは普段狭いグラウンドでトレーニングを行っているため、狭いグラウンドでの試合が得意である。逆にグラウンドが広くなると、慣れていないせいか少し苦手としている部分がある。そのときにどうするかというと「自分たちで狭いグラウンドを作ろう!」という話を子供たちにしている。


というのは、自分たちでコンパクトな陣形を作るという意味である。まずディフェンスラインを高く保って、中盤にスペースが空かないようにする。フォワードとディフェンスラインの距離をできるだけ短くして、狭い間隔でプレッシングをかける。またサイドにボールが出たときには、逆サイドにいる選手には真ん中ぐらいまで中に絞るように指示をしている。逆サイドのフリーの選手はひとまず見ているだけでよく、ボールサイドでボールを取れればよい。そうすることで自分たちが得意な狭いグラウンド(スペース)でのサッカーに持ち込むことができる。


このようにグラウンドを使える時間、スペースが限られていても工夫次第ではどうにかすることができる。グラウンドの問題は一生付きまとうことなので、その時その時に応じて臨機応変に対応することが必要である。この辺のコーディネート能力もコーチには求められるだろう。

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「リフティングが1000回出来たからって、サッカーが上手だとは限らない」は本当か?


サッカーをやっている人、教えている人なら次の意見は必ず聞いたことがあるだろう。


「リフティングが1000回出来たからって、サッカーが上手だとは限らない」


あなたはこの意見についてどう思うだろうか?本当にリフティングが上手な人でもサッカーが下手な人はいるだろうか?それともこれはリフティングが下手な人の嫉妬が、迷信になって世の中に広まっただけだろうか?


私自身、この意見は半分正解で半分不正解だと考えている。確かにリフティングが1000回出来たとしても必ずしもサッカーが上手なわけではない。なぜならサッカーというスポーツはボール扱いだけのスポーツではないからである。サッカーが上手になるためには、技術、戦術、体力、精神力など様々なものが総合的に上手くなければならない。


例えばサッカーの試合中に一人の選手がボールを触っている時間は、90分間中たったの3分程度だといわれている。それ以外の時間は走って、考えて、声を出してというプレーが主である。もちろんその3分間で決定的な仕事をする選手もいるが、走れなくて、考えられなくて、声を出せない選手がサッカーが上手だとは思えない。その意味ではリフティングが上手だからといって、必ずしもサッカーが上手なわけではないという意見は正解だろう。


しかし私の経験上、リフティングが上手な子はやっぱりサッカーも上手であると感じることが多い。というのも、やはりリフティングが上手な子はその分自主的に練習しているからである。リフティングは練習すればするほど回数が増える。逆にいえば練習をしなければ全く回数は増えない。


リフティングが上手な子はその分リフティングの練習をしている。つまり他の子よりも多くボールに触っている。他の子よりも多くボールに触っていると、必然的にボール扱いのテクニックが上手くなる。テクニックが上手くなると、サッカーの練習にいくのが楽しくなり、だんだんと試合で活躍できるようになる。試合で活躍きるようになると、今まで以上に自主練習を頑張って、リフティングの回数が増える。というような好循環が生まれることが多い。


小学生チームの場合、練習できる日程は週に1,2回だろう。それ以外は子供たちの自主練習に任せることになる。もし子供たちがサッカーが好きでなかったら、子供たちがボールに触る時間は週に1,2回である。しかしサッカーが好きな子であれば毎日ボールに触るだろう。これはリフティングも同じで、リフティングが好きな子は毎日ボールに触る。そしてだんだんとリフティングの回数が増えていく。


ちなみに私のチームでは年に3回リフティング大会を行っている。これは5分間のうちに落とさないで何回リフティングが出来るかを競うものである。5分間を超えても落とさなければそのまま続けることが出来る。過去の記録では1000回を超えた子もいる。


リフティング大会をやると、子供たちは勝手に自主練習をしてくれる。私のチームでは自主練習をしたおかげで急激にリフティングの回数が増える子が毎年何人かいる。そしてその子たちは最終的には上手になっていくことが多い。リフティングは回数で自分の実力がわかるので、子供たちにとっても自分が上手くなっていくのがわかりやすいのだろう。また教えるほうにとっても目標設定が作りやすいと思う。


子供たちが自主練習をしてくれないと悩んでいる指導者の方は、まずリフティング大会を定期的にやってみると良い。また子供たちと話し合って、子供一人ひとりにリフティング回数の目標を設定すると良い。そうすれば子供たちは自主的にリフティングの練習をしてくれる。そしてリフティングの練習をしているうちに、ボールに触る回数が多くなり、必然とサッカーのテクニックが上手くなっていくのである。

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セットプレーのトレーニング


あなたのチームでは日常的にセットプレーのトレーニングを行っているだろうか?


アルゼンチンのチームでは日常的に(どれくらいの頻度かわからないが)セットプレーのトレーニングを行っていると、先日の『サッカークリニック』に書いてあった。確かにセットプレーからの得点は全得点の約3割と言われているため、勝ちにこだわるチームはやった方が良いのかもしれない。


ちなみに私のチームでは日常的にセットプレーのトレーニングを行っているわけではない。行うのは試合前日に練習があるときだけである。後は最後のゲームの時間にゲームフリーズさせて、セットプレーの確認をするときもある。


なぜ私がセットプレーのトレーニングを日常的に行わないかというと、それには大きく分けて2つの理由がある。


1.子供たちの集中力が持たない
2.セットプレーの戦術はチームによって異なる


まずセットプレーのトレーニング(特にFKやCKである)はなかなか子供たちの集中力が持たない。というのも、トレーニングの合間にだらける時間が多くなってしまうからである。


例えばCKの場合、まず1本蹴るまでに時間がかかる。マークを見つけるときにふざける子が出て来て、いつの間にか2人でじゃれ合っている子もいる。また1本蹴った後もそれと同じことが続いてしまう。


セットプレーのトレーニングはゲームとは違って、子供たちにとっては面白みに欠ける。基本的にボールに多く触ることが出来ないし、本当に運のよい子だけがゴールを決めることが出来る。ディフェンスやGKもなかなかボールが来ない。これでは子供たちにとってもなかなかモチベーションが続かないだろう。


またセットプレーの戦術はそのチームによってかなり異なる。私自身、小学生年代においては多くのチームで汎用的に行われている戦術を取り入れたいと考えている。しかしセットプレーに関してはあまりにも戦術が違いすぎる。よって子供たちにとっては今のチームでセットプレーの戦術を完璧にしたからといって、違うチームに行ったときにはまた1からやり直さなくてはならない。


もちろんある程度セットプレーのパターンを覚えてもらうことは大切なので、多少パターンを教えたりはする。しかしそのセットプレーの戦術を完璧に覚えてもらう時間があったら、もっと個人の技術を上げるトレーニングをした方が良いと考えている。


セットプレーの戦術に関しては前出の通りチームによって様々なので割愛するが、ディフェンスの際は基本的にマンツーマンにしている。なぜならマンツーマンにして1対1の責任を持たせることで、ミスした子をハッキリさせることが出来るからである。逆にゾーンディフェンスにすると、誰のミスでゴールを決められたのかがわかりにくい。それではコーチがミスを指摘することが出来ない。


とはいえ、他のチームで面白いセットプレーをやっている所は、子供たちがそれを楽しんでいるようにも見える。本当は子供たちが自分でセットプレーの戦術を考えてくれればそれが一番良いのだが、なかなかそうはいかないのが難しいところである。

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新年度のトレーニング計画を立てるときの注意点


年度の初めということもあり、多くのチームが新体制になったことだろう。私のチームも6年生が抜け、新しいチームとなった。


新チームになった際に私が一番最初に行うことは、その年度の計画を立てることである。これがなければ1年間しっかりとトレーニングを継続することは出来ない。行き当たりばったりの指導では、子供たちも混乱するだけであり、身につくものも身につかない。


ではその年度の計画を立てる際に注意しなくてはならないことはなんだろうか?私が考えるに、まず一番大切なことはそのチームのコンセプトを決めることである。コンセプトが決まる前に実際のトレーニングメニューを決めても意味がない。


コンセプトにもいろいろある。最近ではバルセロナが強いので、バルセロナのようなボールをつなぐサッカーをコンセプトとするチームもあるだろう。また一昔のモウリーニョのような、しっかりとした守備からのカウンターをコンセプトとするチームもあるだろう。ちなみに私のチームは攻守の切り替えの早いチームを志向している。


コンセプトが決まったらその次はサブコンセプトを決める必要がある。これはコンセプトをもっと細かくしたものである。例えば以下のような2項対立になることが多い。


・中央から攻めるのか、サイドから攻めるのか
・ディフェンスラインは高くするのか、低くするのか
・攻守の切り替えを早くするのか、それとも遅くするのか
・規律の強いチームにするのか、自由を尊重するチームにするのか
・トップダウンなのか、ボトムアップなのか
・勝利を追及するのか、育成を意識するのか


このような2項対立の中から選んでいけば自然とサブコンセプトは決まってくるだろう。もちろんこれ以外にもたくさんの選択肢はある。


そしてこの後にやっとシステムが決まってくる。例えば中央突破をサブコンセプトとしているチームが4-3-3を選んだらおかしいだろう。中央突破をするのであればウイングはいらない。4-4-2のように2トップのシステムにするのが普通である。またボールをつなぐチームが4-4-2のフラットを選択しても意味がない。4-4-2のフラットはプレッシングを志向するチームが使うシステムだからである。必ず自分のチームのコンセプトと一致したシステムを選ぶ必要がある。


ここまで決まったらあとは日々のトレーニングメニュー、セットプレーの確認、システムの動き方を決めればよい。しかし上記のものが決まっていなければ、細かいことは決めることは出来ない。多くのチームはチームのコンセプトもサブコンセプトも決めずに具体的なトレーニングメニューに入っていく。それでは年間通して一貫したトレーニングメニューを提供することが出来ない。


コーチも人間であるため完全に最適なコンセプト、トレーニングメニューを提供することは出来ない。しかし毎年毎年過去を振り返り、どこが良かったのか悪かったのかを分析することで、次の年の計画を立てることが出来る。私のトレーニングメニューは毎年毎年変わっている。どのようなトレーニングが一番良いのか、それを探すのがコーチの使命だと思う。

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もっとも重視するのは集中力

先日のクラシコでバルセロナがレアルマドリードを5-0で破ったのは記憶に新しい。私自身はある程度妥当な結果だと思っている。なぜならグアルディオラがバルセロナを率いている年数と、モウリーニョがレアルマドリードを率いている年数にはだいぶ差があるからである。


モウリーニョのチームは戦術というものを物凄く大事にする。よって戦術が固まるまではそこまで調子が上がらない。インテル時代も1年目は優勝こそしているが、内容的には良いものとはいえなかった。あくまでも強くなったのは戦術が固まってきた2年目である。


モウリーニョの戦術は常にトレーニングの中で選手にたたきこまれる。特にプレーのコンセプトというものが選手全員に浸透するよう綿密な準備がされている。その中でもモウリーニョが重視しているのが集中力である。モウリーニョは次のように言っている。


「練習は長い時間やればいいというものではない。実際、私の指揮するチームは90分間を超える練習はしない。なぜなら、選手が集中して練習に取り組めるのは、試合と同じ90分間が限界だからだ。それより長くやっても練習に身が入らず、ただ単に、時間を無駄に消費するだけだ」


モウリーニョのトレーニングでは休憩時間も管理されている。基本的に45分トレーニング-15分休憩-45分トレーニングという試合と同じ時間間隔で行われている。よってトレーニング中の45分間の間には休憩などもない。


レアルマドリード左サイドバックのマルセロは次のように言っている。


「試合の時と変わらない集中力を持って取り組まないと、とてもじゃないがついていけない」


これが多くの選手の本音だろう。この集中力の中で練習に取り組む選手たちは、試合の時も同じような感覚でプレーできる。昔「試合は練習のように、練習は試合のように」とよく言われたが、まさにそれを実践しているのがモウリーニョのトレーニングなのだと思う。

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バルセロナのトレーニングは誰が作成しているのか?

2010年12月2日号のワールドサッカーダイジェストはバルセロナVSレアル・マドリード特集である。その中でバルセロナで行われているトレーニングの内容がちょっとだけ書いてあった。


実はバルセロナのトレーニングは監督が代わっても変わらない。なぜならずっとフィットネス・コーチであるセイルーロがトレーニング内容を決めているからである。これは20年間ずっと変わっていないらしい。


バルセロナのトレーニングはモウリーニョが行っているトレーニングと似通っている。と言うよりもモウリーニョがバルセロナのコーチをしていたときに真似たのだろう。基本的にフィジカルトレーニングは行わず、常にボールを使った実践的なトレーニングが行われている。ボールを使わないトレーニングはランニング時の6分間だけである。


トレーニングの詳細は良くわからないが、ワールドサッカーダイジェストには以下のような内容が書かれている。


「選手たちのコンディションを高い水準で維持するため、セイルーロは3週間のサイクルで、強化パートを変えるという独自のメソッドを採用している。ここで言う強化パートとは、筋力、持久力、柔軟性、スピード、瞬発力などサッカーに必要な基礎能力を指す。セイルーロは3週間単位で練習の成果を評価し、その結果を踏まえて、筋力の次は持久力といった具合に強化するポイントを変え、それに応じた練習メニューを作成しているのだ」


この内容はまだ良くわからない。また新たな情報があったら更新したいと思う。

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好きこそものの上手なれ


「好きこそものの上手なれ」


このような言葉を知っている人は多いだろう。そしてこの言葉こそが真実だと思っている人も多いと思う。私もこの言葉は真実だと思っている。実際小学生でもサッカーが好きで好きでたまらない子はどんどん上手くなるし、単に習いごととしてやっている人はなかなか上手くならない。


これはトレーニングにおいてもそうである。毎日のトレーニングが楽しければサッカーはどんどん上手くなる。しかしトレーニングが苦痛になってくると、なかなか上手くならない。そのように考えると、コーチの役割は子供たちが楽しんで出来るトレーニングを作成することが一番大事なのかもしれない。


『モウリーニョ どうしてこんなに勝てるのか?』には次のように書かれている。


記者:「選手たちから慕われているというのは本当ですか?」
モウリーニョ:「みんな私と練習するのが好きなだけだよ。トレーニングの内容が良いから、気持ちよくピッチに立てるんだ。選手たちは私を慕っているというより、私の下で練習するのが好きなんだ」


これはモウリーニョのトレーニングの内容の質が高いことを示している。ちなみにモウリーニョはフィジカルトレーニングを一切やらない。またトレーニング時間も90分ぴったりである。これらのこともモウリーニョのトレーニングが好まれ、選手たちが楽しくトレーニングできる要因となっている。


サッカーをやっていた人ならわかると思うが、トレーニングの最後に走り込みなどのフィジカルトレーニングがあると、どうしてもモチベーションが下がる。それがないだけでも毎日のトレーニングに対するモチベーションが上がる。私もフィジカルトレーニングを一切やらせないため、子供たちは安心してトレーニングすることができる。このようにトレーニングメニューを組むときには、子供たちのモチベーションも考える必要があるのである。

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練習が戦争みたいになった。

先日のNumberに以下のような記事が載っていた。


「レアル・マドリード2年目のクリスティアーノ・ロナウドは、開幕前にチーム内にある変化を感じたそうだ。「モウリーニョが来てから練習が劇的に変わった。それはもう、かなり激しい内容になって、以前とは比べ物にならないほどだ。とにかく密度が濃い。選手もやりがいがあるし、皆満足していると思うよ」。マルセロは「練習が戦争みたいになった」と苦笑いし、カシージャスも「いい兆候だ」と続ける。新監督の到来で、何もかもが激しく厳しくなったのだ」


この文章を読んで何がわかるだろうか?マルセロの「練習が戦争みたいになった」というコメントはどのような意味を持っているのだろうか?いろいろ予測はつくと思う。


私がこの記事を読んで感じたのは、やはりモウリーニョのトレーニングは全てゲーム形式なんだなということである。なぜならゲーム形式のトレーニングでなければ、練習が戦争みたいになることはないからである。例えばディフェンスをつけないでセンタリングからのシュートをやっているときに、チーム内同士で争いが起こることはまずない。ゲーム形式で勝ち負けをしっかりとつけているからこそ、練習が戦争みたいになるのである。


私のチームでも練習は常にゲーム形式である。そして時々子供たちの中でも争いがおこる。とはいえその争いも可愛いものだが、子供たちの競争本能を呼び起こすためにはやはりゲーム形式のトレーニングが最適なのだと思う。そしてそれは大人も同じであるということがこの記事を読めばわかるのではないだろうか。

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ハーフタイムに何をするか?

あなたのチームではハーフタイムの時にどのようなことをしているだろうか?


小学生のチームであればハーフタイムは5分というのが基本である。この5分間をどのように使うかで、後半の入り方が変わってくることは言うまでもない。周りのチームを見ているといろいろな傾向が見える。ミーティングを開いてコーチが子供たち全員に話をしいているチーム、コーチが子供たち一人一人に話をしているチーム、はたまた何もしていないチームなどいろいろある。


私のチームでは以下のことを原則としている。それは5分間のうち4分間は子供たちだけでミーティングをするということである。そして残りの1分でコーチが話をする。


なぜこのような形式を取っているかというと、子供たちが自分たちで考えてサッカーをすることを求めているからである。自分たちで相手チームを分析し、また自分のチームを分析することで、サッカーに対する理解が深まる。またそれらについてチームメンバーと意見を交換することで、試合中の指示の声も増えることになる。


また5分間ずっとコーチが話をしていても、子供たちの集中力が続かないということもある。ただでさえ疲れている子供たちに5分間ずっと話を聞いてもらうのは酷である。またコーチがわからしてみても5分間ずっと話すだけのネタはない。


しかしこの方法は最初は上手くいかない可能性が高い。なぜなら子供たちが自分たちで意見を交換するという習慣がないため、無言になってしまうことが多いからである。しかしそれをだんだんと続けていくと、何人かの子たちが意見を言うようになる。そうすれば後は子供たちに任せるだけである。


私がこの方式を取ってから一番驚いたのは、私がハーフタイムに言おうとしたことを子供たちが話していることが多いということである。意外とサッカーというものを理解しているのかな?ということを感じられる瞬間であった。もしくはコーチと選手が同じ方向を向いている良い例かもしれない。ぜひ試してほしい。

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モウリーニョとオシムのトレーニング

『Number PLUS』でオシムの特集が組まれていた。これはオシムが回復してからのインタビューをまとめたものである。もちろん2010年ワールドカップについての意見も書かれている。


その中には所々でオシムがジェフ千葉、日本代表で行われたトレーニングについて書かれている。オシムのトレーニングというと、走って、走って、走りまくるというイメージがある。それは確かにそうなのだが、オシムが単なる素走りを行わせることはほとんどない。全てボールを使って選手を走らせるトレーニングなのである。


例えばオシムのトレーニングで有名なのは、フルコートでの3対3である。これは聞いただけでも疲れそうなトレーニングであるが、これももちろんボールを使っている。また複数のビブスを使ったトレーニングも有名であるが、これも必ずボールを使っている。ボールを使わないで走らせる場合は罰走ぐらいである。


これはオシムが選手に考えて走ることを求めているからである。試合中に走れるようになるためには単に体力がつけば良いということだけではない。適切なタイミングで適切な場所に走らなければならないのである。そのためには単に素走りで体力をつけるだけでは意味がない。試合中と同じ設定で、ボールを使ってトレーニングをしなければ考えて走ることはできない。


この考え方は「戦術的ピリオダイゼーション」と同じである。「戦術的ピリオダイゼーション」においても単純な素走りはトレーニングに含まれない。必ずボールを使い、選手が頭を使うようなトレーニングを設定している。そしてその中でいわゆる体力というものを鍛えているのである。


「戦術的ピリオダイゼーション」というとモウリーニョのトレーニングが有名であるが、モウリーニョは練習時間も90分として試合と同じような設定をしている。しかしオシムは練習時間が3時間になる場合もあり、また2部練習なども頻繁に行われる。だからこそ体力が付くのである。しかしどちらも基本的な考え方は同じである。「ボールを使って頭を使ってトレーニングを行わなければ意味がない」、それがモウリーニョとオシムに共通の考え方である。

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インターセプトのトレーニング

もし相手チームに、ボールを持ったらまず取ることのできないぐらい上手い選手がいたらどうするだろうか?例えば海外で言えばバルセロナのメッシ、バイエルンのロッペン、アーセナルのセスクなどである。小学生のチームでもテクニックがあって、体格も大きくて、単純にボールをもたれたらどうしようもない子がいたりする。どうやって対処すればその子を自由にさせないことができるだろうか?


答えは簡単である。まずその子にボールを触らせなければ良いのである。つまりその子に出てくるパスを、その子が触る前にインターセプトしてしまえばよいのである。そうすればその子が自由にボールを扱うことができない。なぜならボールを触れないのだから。


インターセプトはディフェンスの基本である。また相手よりも先にボールを触ることはサッカーの基本である。しかし小学生にこれを身につけさせるのはなかなか難しい。インターセプトのトレーニングをする機会はなかなかないし、「インターセプトしろ」と言ってもどのタイミングで指導するのかが難しい。ではいったいどうしたらよいだろうか?


私は流れの中でインターセプトをするのはまだ小学生の段階では難しいと思っている。もちろん「相手よりもボールを先に触ろう!」という声がけはするが、それ以上のことはしない。しかし流れが切れたタイミング、つまり相手のスローイン、ゴールキックなどはインターセプトを狙おうと言っている。特にスローインはインターセプトの練習をするのに最適なタイミングである。


小学生チームの場合はスローインを単純に縦に出すチームがとても多い。なかなかスローインでバックパスをしてボールをつなぐというチームはなかなかない。よって相手のスローインがどこに来るかは比較的予想しやすい。だからこそそこでインターセプトを狙うのである。


基本的には相手の後ろ側に立ちながら、ボールが足元に入る瞬間に前に出てインターセプトを狙う。このときに失敗してもそれは仕方がないことにする。インターセプトは常に入れ替わられるリスクと隣り合わせであり、それも学んで欲しいからである。スローインで慣れてくれば流れの中でもだんだんとインターセプトをする回数が増えてくる。そうすれば中学生に行ったときに流れの中でもインターセプトができるようになるだろう。


日本人のディフェンダーは諸外国のディフェンダーよりもインターセプトの回数が少ないと思う。これをどうにかしなければ世界で勝つことはできない。そのためにはまずスローインのタイミングでインターセプトを練習する必要があるのではないだろうか。

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管理主義的トレーニングの必要性


先日のサッカークリニック講習会で、ラファエル・エルナンデス氏は次のように言っていた。


「ドリブルのトレーニングを行う場合、コーチが「顔を上げろ」といってはいけない。子供たちが顔を上げざるを得ないようなトレーニングを設定する必要がある。そうすれば子供たちの顔は自然と上がる」


この考えかたは私も同感である。例えばドリブル練習の場合、多くのチームでコーンをジグザグに進んでいくトレーニングを行っている。しかしそれでは顔を上げる機会がない。そうではなく、グリッドの中に子供たちを全員入れ、自由にドリブルさせれば、それぞれ他の人とぶつからないように顔をあげる。そうすればコーチが「顔を上げろ」という必要は全くない。


これは現代思想でいう規律社会から管理社会への移行である。規律社会というのは「~をしなさい」と何度も言われることにより、その行為が自分の中に内面化させる社会である。例えば幼少時代から「他人をいじめてはならない」という言葉を何度も聞かされることにより、他人をいじめてはならないという意識(超自我)が生まれる。サッカーの場合も「顔を上げろ」と何度も言われることにより、無意識に顔を上げることができるようになる。


逆に管理社会というのは他人から何も言われなくても事前とその行為を行ってしまうような社会を指す。わかりやすい例だとマクドナルドの椅子がある。マクドナルドや牛丼チェーンなどの椅子は、普通の椅子と比べて少し硬い。なぜなら椅子が硬いことにより、無意識のうちに私たちは早く外に出ようとするからである。よってマクドナルド側としてはお客さんに「早く外へ出てください」という必要がない。お客さんは自主的に外に出てくれるからである。


これはまさにラファエル・エルナンデス氏がいっていることと同じだろう。そして規律社会から管理社会への移行はサッカーのトレーニングにも導入されてきている。私も常に管理主義的なトレーニングを行おうとしているが、なかなかメニューを作るのが難しい。もし良いメニューがあれば教えて欲しい。

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サッカークリニック主催講習会(ラファエル・エルナンデス氏)


先日サッカークリニック主催の講習会に参加した。講師はラファエル・エルナンデス氏で、彼は毎月サッカークリニックで連載をしている。彼はスペインサッカー協会公認上級ライセンスを持っており、現在はアスレチック・ビルバオのコーチをしている。また弁護士の免許も持っているという凄い人である。


彼が講習会で言っていたことを簡単にまとめてみる。


・これからはサッカー選手をお金で売り買いするのではなく、育成していく方向に流れていく
・考えながらプレーすることを習慣化させる

・サッカーでは「知覚」「判断」「実行」の3つが大切
・良い「判断」を下すためには多くの情報を「知覚」する必要がある
・「知覚」認識能力は練習で向上させることができる
・昔のサッカーはボールが来てから「判断」すればよかった
・現在のサッカーはゴールが来る前に「判断」しなければならない
・指導者は選手一人ひとりが「判断」を必要とするようなトレーニングを設定する必要がある
・サッカー選手は常に「判断」し続けている

・特定の動きだけを取り出して反復練習をしたとして、ただのボール扱いが上手い選手になってしまう
・技術練習をする際、複合的なトレーニングにおいても技術を上げることは可能

・発展的練習の必要性
・ゆっくりから早く
・簡単から複雑へ
・専門的から複合的へ
・敵なし→消極的プレッシャー→積極的プレッシャー


彼が特に強調していたのは、いかに自分で考えることのできる選手を育成することができるかということである。自主的に考えることの出来る選手は、自主的にモチベーションを上げることもできる。また自主的に考えることで高い集中力を保つこともできると彼は言っていた。小学生でこの話がどこまで通用するのかはわからないが、中学・高校年代以上になるとこの話が特に大事になると思う。


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フリーマンは誰がやるべきなのか?

ポゼッションのトレーニングをするときにフリーマンを入れる場合がある。例えば「6対6+フリーマン」のポゼッションでは1人フリーマンが入る。また「4対4+2フリーマン」のようにフリーマンを2人入れる場合もある。フリーマンは必ずボールを持っているチームの味方である。


ではこのフリーマンは誰がやるべきなのだろうか?


もちろん小学生のトレーニングの場合はコーチが入ることが多い。そうしないとなかなかボールが回らないからである。小学生にフリーマンをやらせてもポジション取りが悪く、あまり上手くボールが回らない。とはいっても小学5,6年生ぐらいになると、フリーマンをやることのできる子供も出てくる。


ではプロの場合は誰がフリーマンをやっているのだろうか?実はプロの場合はゴールキーパーもしくはセンターバックがフリーマンをやることが多い。もちろんこの方針はチームによって違うだろうが、マンチェスターユナイテッドの場合はゴールキーパーもしくはセンターバックが行っている。またモウリーニョのDVDでもフリーマンはゴールキーパーが行っていた。いったいこれはなぜだろうか?


なぜなら現代のサッカーではフリーでボールを持てるポジションがこの2つのポジションしかないからである。フォワードやトップ下、ボランチなどは必ず相手にマークされるポジションである。現代ではサイドバックさえ相手のウイングによってマークされる。よって完全に相手のマークからフリーになれるポジションはゴールキーパー、センターバックしかない。


よって普段のトレーニングでもそれと同じ状況を作る必要がある。フリーマンは基本的に誰からもプレッシャーを受けないため、それに即したポジションの選手がやる必要がある。フォワードやトップ下の選手がフリーマンをやっても、それは試合に生かされることはない。なぜなら試合中にフリーでボールを持つことはほとんどないからである。逆に試合中フリーでボールを持てる選手がフリーマンをやることにより、その選手は試合と同じ状況でトレーニングをすることができる。


「戦術的ピリオダイゼーション理論」ではこのようなことも考えながらトレーニングを作成する。あくまでも試合と同じ状況をトレーニングの中に作ることを優先するのである。このようにフリーマンをゴールキーパー、センターバックが行うということもその中の1つである。

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勝利への執念

チャンピオンズリーグはモウリーニョ率いるインテルが優勝した。決勝戦をテレビで見たが、インテルは選手・監督・サポーター含めて、全員が本気で優勝を目指しているように感じた。試合内容はインテルが1点を取ってから守備に回り、カウンターを繰り返す形になったが、見ている方は本気のカテナチオを見た気がした。


「子供たちにもあれだけのメンタリティ、勝利への執念を身につけてほしい」と思う人は多いと思う。ではどのようにしたらあのような勝利への執念が身に着くのだろうか?


この答えは簡単である。それは毎回の練習でミニゲームをやり、勝利を意識させることである。


例えばシュート練習をやっていて勝利への執念が身につくだろうか?またコーンでのドリブル練習をやって勝利への執念が身につくだろうか?もちろんこれらの練習はシュートやドリブルの技術を上げるのに役立つかもしれない。しかしメンタルの部分には何の働きかけもない。


モウリーニョが実践している「戦術的ピリオダイゼーション理論」ではこのような練習を好まない。技術、体力、戦術、精神力などのすべての要素が練習に含まれている必要がある。よって一番大事な練習はゲーム、特にボールをたくさん触れるようなミニゲームなのである。


私は4対4などのミニゲームを毎回練習に取り入れている。そして必ず点数を数えさせ、結果を報告させるようにしている。そうすると子供たちもミニゲームで勝つために一生懸命練習してくれる。むしろ練習というより本番の試合のように集中してくれる。中には試合で勝つために指示の声やチームを盛り上げる声を出したり、事前にミーティングをするチームも出てくる。


このようなミニゲームを行えば、子供たちは自動的に勝利への執念を身につけてくれる。勝利への執念は試合前のミーティングでいくらコーチが話しても身につくものではない。毎日の練習で身につくものである。難しい言葉を使えば、毎日の練習で勝利への執念を無意識化させるのである。


これはとても簡単なことなのでぜひ試してほしい。

ポジションは固定したほうがよいのか?

小学生にとってポジションというものはとても大事である。子供たちには子供たちなりに、「このポジションをやりたい」という意思がある。そしてその意思を尊重しないとやる気をなくしてしまうこともある。


現在日本サッカー協会では、小学生にはいろいろなポジションをやらせたほうが良いという意見が多数を占めている。なぜなら小学生の段階では将来どのポジションに適性があるかがわからないため、いろいろなポジションに慣れておいたほうがよいからである。ではこれは本当にそうなのだろうか?


「戦術的ピリオダイゼーション理論」においては、ポジションは早い段階から固定しにしてしまうこともあるらしい。これは「戦術的ピリオダイゼーション理論」というよりも、スペインの文化なのかもしれない。スペインではその子の適性が見つかったらすぐポジションを固定してしまう。


これはどちらの意見が正しいのかはわからない。現在私は公式戦ではある程度ポジションを固定し、練習試合などで違うポジションをやらせるようにしている。つまりこの2つの意見のちょうど中間あたりである。今のところこのやり方で子供たちから文句が出たことはない。


おそらく私のトレーニングにゲーム形式の練習が多いからというのもあると思う。4対4などのスモールゲームでは、誰もがフォワードであり、誰もがディフェンスである。よってトレーニング中にいろいろなポジションを経験していることになる。だから公式戦でポジションを固定しても、練習試合やトレーニングではいろいろなポジションをできることになる。そこで子供たちは満足してくれているのかもしれない。


またトレーニング中にその子の適性がわかったりすることもある。これがもしゲーム形式の練習ではなく、ドリル形式の練習だったらこうはいかないだろう。ドリブルでコーンを抜けていく練習をしたところでその子のポジションの適性がわかったりはしない。またフリーの状態でシュート練習をしたからといって、プレッシャーの中でシュートを打てるフォワードなのかはわからない。


以上のようにトレーニングをゲーム形式にすることによって、その子のポジション適性が見えてくることもある。もし子供たちのポジション適性がわからないのであれば、少しゲーム形式の練習を多くしてはどうだろうか?そうすることで子供たちもいろいろなポジションをやることができて喜ぶかもしれない。

ウォーミングアップはどのようなものが良いのか?

あなたのチームでは、練習や試合の前のウォーミングアップをどのように行っているだろうか?


多くのチームはまずグラウンドをみんなで並んで走るところから始まる。そして体を温めたところでストレッチを始める。またそのあとにラダーなどのコーディネーションのトレーニングを行うところもあるかもしれない。


このウォーミングアップは理にかなっている。まず体を温めなければストレッチをしたときに筋を痛めてしまう。またストレッチをする前にコーディネーションのトレーニングをしてしまうと、筋や関節を痛めてしまう。よってコーディネーションのトレーニングの前にストレッチ、ストレッチの前にランニングがあるのである。


しかし私自身はこのようなウォーミングアップを好んでいない。なぜならこれらのウォーミングアップは全くボールを使わないからである。「戦術的ピリオダイゼーション理論」的にはボールを使わないトレーニングは意味をなさない。よってウォーミングアップもボールを使う必要がある。モウリーニョのDVDでもウォーミングアップはボールを使っていた。


とはいってもいきなり4対4などのミニゲームを行っては怪我をしてしまう。ウォーミングアップの段階では、負荷の低い基礎的なトレーニングを行うことが一般的である。例えばリフティング、パスアンドゴー、鳥かごなどがあるだろう。そうすればウォーミングアップの段階で怪我をすることはない。


また小学生などの子供の場合は、筋肉が柔らかいのでウォーミングアップをしなくても良い場合がある。私も小学生を教える場合はストレッチの時間は極力短くしている。そもそもそこまで集中力も続かないというのもあるのだが・・・。


ウォーミングアップといってもいろいろなやり方がある。私はボールを使ったトレーニングをウォーミングアップの時にも行っている。あなたのチームはどうだろうか?




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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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