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サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にし、そして紳士を子供にする


映画『宇宙兄弟』を見た。


なんでサッカーのブログなのに映画の話から始めるのかというと、それだけ良い映画だったからに他ならない。簡単に言うと感動したのである。2人の兄弟がともに宇宙に行く夢をあきらめないそのストーリーが心に残った。


ストーリーとしては、子供のころに一緒に宇宙に行くという約束をした兄弟が、その夢をかなえるまでの軌跡という単純なものである。先に弟がその夢をかなえ、普通のサラリーマンをしていた兄が後から弟を追いかける。兄の複雑な心境、そして兄弟愛が上手く描かれていて、特に兄弟がいる人にとっては自分の身に重ね合わせて観る事ができるだろう。


このブログを読んでいる人は子供のころからサッカーをしていた人が多いと思う。そして子供の時にはプロになることを目指して、毎日一生懸命練習していたことだろう。しかし途中でいろいろなことに気がつく。サッカーのプロ選手になるためには才能が必要で、相当厳しい競争を潜り抜けなければならないということを。そして環境や運というものもものすごく大事だということも。


振り返ってみると私自身もそうである。子供のころはヴェルディのファンで、プロになったらヴェルディに入って活躍することを夢見ていた。ヴェルディがJ2に落ちたときには、自分が加入してJ1にあげてやると思ったこともある。そして当時のスペインリーグを見ながら、ジダンやラウルのプレーを研究し、毎日夜遅くまでボールを蹴っていた。


しかし途中で自分の力のなさに気がつくことになる。プロになる選手はまず才能を持っていて、しかも自分以上に努力をしている。また環境や運というものも彼らの味方をしている。そしてある時期からプロになるという夢を口に出すことが恥ずかしくなり、いつの間にかあきらめてしまった。


我々サッカーのコーチをしている人間は、子供たちはそれぞれ夢を持っているということを忘れてはならない。最近の子供は口に出すことが少ないが、プロサッカー選手になりたいと思っている子は意外と多い。そしてその多くの子供がワールドカップやチャンピオンズリーグで活躍することを夢見ている。


特に小学生年代の子供たちは、まだ社会のことが良くわかっておらず、単純かつ純粋にプロサッカー選手になりたいという気持ちでサッカーをしている。プロになることがどれだけ大変なのか、そしてなった後のほうがより大変なのかということを理解していないからである。


しかし時にそんな無邪気な子供たちの夢に大人はたびたび心を動かされることになる。「自分も昔は夢を持っていたんだ、、、」「そして今の自分の夢は何だろう、、、」と。『宇宙兄弟』を見ていたときにもまさに同じような感情が心に浮かんだ。


また、それと同時にサッカーの偉大さというものも心に浮かんだ。『宇宙兄弟』においては、もう中年を迎えた大人がまるで子供に戻ったかのように宇宙について語りだすシーンがある。これは子供のころに「宇宙に行きたい!」という夢を持っていたからこそ、またそれをあきらめなかったからこそだろう。


サッカー界には有名な言葉がある。日本サッカーの父ともいえるデットマー・クラマー氏の言葉である。


「サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にする」


しかし私がC級ライセンスを取得したときの最終日に、インストラクターの方は次のように言っていた。


「サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にし、そして紳士を子供にする」


『宇宙兄弟』を見終わったときにまさにこの言葉が頭に浮かんだ。

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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

『サッカークリニック2012年7月号』


『サッカークリニック7月号』を読んだ。今回のテーマは「「1対1」は「1対1」ではない?」である。最近は風間八尋の影響もあって、1対1でいかに相手に勝つかということが注目され始めている。しかしその1対1はあくまでも11対11の中の1対1であって、完全に1オン1になるわけではないことを頭に入れておく必要がある。以下内容を引用する。


・アルゼンチンにはストリートサッカーの土壌があるので、1対1は教えるまでもありません。なぜなら子供が2人いてボールが1個あれば、必ずと言っていいほど1対1を始めるからです。〔中略〕ところが日本の子供たちを見ていると、同じ状況でパス交換を始めますよね。そして人数が多ければ、パス交換が「鳥かご」になります

・日本では勝負をつけることよりも、技術向上が重視されているからかもしれません→それでは子供たちの精神的成長を無視するようなものです

・バルセロナのあるカタルーニャ州での話になりますが、局面を切り取った純粋は1対1の練習は、どの年代においても頻度はそれほど高くないように思えます

・日本における1対1の練習メニューでは、自分と相手の関係だけになることが多いと思います。しかしスペインに来てからは、たとえ1対1であっても味方、スペース、マーク、そしてフィニッシュまでを想定するならゴールの位置など、いろいろな要素がからんでいるのが1対1であるという風にとらえています

・1試合の中にオン・ザ・ボールだけではなく、オフ・ザ・ボールやフィフティフィフティーの状況も含め、1対1の場面は約500回あって、そのうち7割に勝てなければ、その試合の勝率は下がるといわれているそうです

・サッカー以前に、1対1の対話(ハートの部分の強化)に慣れさせるのです。そうすると不思議なもので、私と対等に話せるようになったことには、サッカーの1対1でも積極的に仕掛けるようになっています

・ボールを見ようとして左右どちらかに偏った位置に立つと、キッカーはGKから遠いほうのコースを狙いやすくなります。また、キッカーは「壁を超えさえすればシュートが決まる」という気持ちになるになるので、その時点で心理的にキッカーが有利です

・グアルディオラは僕らにサッカーを理解させてくれる監督だ。規律をもたらすだけではなく、なぜそのような指示をするのか説明してくれる。それによってより良い選手に近づける。なぜなら指示や指摘の内容にはきちんとした理由や裏付けがあるとわかるわけだから

・保護者の態度、指導者の態度、子供たちの行動、全てが日本と違っていました。例えば試合を見守る保護者は敵味方に関係なく、良甥プレーに拍手を送っていました。また、グラウンドレベルや控室に保護者が一切入らず、子供たちは自分で試合の準備をし、水分補給をしていました

・ドイツのコーチはしつこい。選手のちょっとしたミスでも指摘し続ける。けれども日本人は「選手が分かっているだろう」とあえてミスを見逃すことがある。ドイツ人は問題点をしつこく言いつづけるが、日本人にはそれができない


個人的には1対1のトレーニングはウォーミングアップ時に行うことにしている。それ以外のトレーニングに関しては、2対2~4対4を基本にして、ドリブルなのか、パスなのか、それともキープなのかを判断させたうえで1対1の状況を作り出すようにしている。仮に1対1のトレーニングを抜き出してしまうと、1対1の状況が10秒以上続いたりしてリアリティにかける。そういう意味でも複数人数がいるなかでの1対1を抜き出すのが良いだろう。


テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

質の高いトレーニングをすることはあくまでも手段の一つである


サッカーのコーチをしていると、「今日のトレーニングは上手くいったな」「子供たちも集中して取り組んでくれたな」と思うことがある。コーチをやっている身としては、このときこそ嬉しいことはない。選手や子供たちにとっての本番は試合だが、コーチにとっての本番はトレーニングだからである。


しかし気をつけなければいけないこともある。それは良いトレーニングをすることはあくまでも手段の一つであって、目的ではないということである。我々コーチがまず一番に考えなければならないことは良いトレーニングをすることではない。あくまでも子供たち一人ひとりを上達させること、そして試合に勝てるチームを作ることである。


そもそもコーチが良いトレーニングをしたと思っても、子供たちが上達していない可能性もある。また子供たちが上達しなければ試合に勝つことは不可能だろう。しかし良いトレーニングをすることがコーチの仕事だと思っている人は多い。あくまでもコーチの仕事は子供たちを上達させること、そして試合に勝つことであることを忘れてはならない。


特に小学生年代においては、週に1,2回のトレーニングの機会しかないクラブが多い。よってそのトレーニング時間を大切に使うのはとても良いことだと思う。しかし逆に言えば、子供たちが上達するためには、それ以外の時間で子供たちに自主的に練習、もしくはボール遊びをしてもらうことが必要になるだろう。なぜなら週1,2回のトレーニングのみで子供たちを劇的に上達させることは難しいからである。


そういう意味だと、週1,2回のトレーニングは子供たちにそのような気持ちを起こさせるような時間にすべきである。トレーニングを行った後に子供たちが「あとで家の近くで練習しよう!」と思ってもらうことが良いトレーニングなのではないだろうか。そういう風に考えると、極論トレーニングなどせずに、サッカーのビデオを見させたほうが良いという可能性もあるかもしれない。もしそれで子供たちが自主的にトレーニングをしてくれるのあればの話だが。


コーチにとって質の高い、良いトレーニングを提供することは大事な仕事の一つである。しかしそれはあくまでも手段の一つであって、子供たちを上達させ、試合に勝たせるためにはまだまだたくさんの方法がある。それを探すこともコーチの大事な仕事なのではないだろうか。

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ジャンル : スポーツ

Kengo Yoshida

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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