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『欧州サッカー名将への挑戦状』


小宮良之氏+ヘスス・スアレス氏の共著『欧州サッカー名将への挑戦状』第2弾を読んだ。前作でもスアレス氏の毒舌振りが炸裂していたが、本作も同様である。彼独自の視点で欧州サッカーの名将を分析している。今回は下記監督がターゲットとなっている。


・ジョゼ・モウリーニョ
・マヌエル・ペジェグリーニ
・チェザーレ・ブランデッリ
・ヨーゼフ・ユップ・ハインケス
・ローラン・ブラン
・ディエゴ・シメオネ
・ヨアヒム・レーヴ
・アンドレ・ビラス・ボアス
・マルセロ・ビエルサ
・ジョゼップ・グアルディオラ


読めばわかると思うが著者はボールポゼッションサッカーが大好きである。よって必然的に上記監督の中でも、ボールポゼッションを中心とした戦術を取る監督のことを賞賛している。その中でも著者の友人であるジョゼップ・グアルディオラに心酔しており、必然的にその対抗馬として語られることの多いジョゼ・モウリーニョを痛烈に批判している。


ただしグアルディオラに対しても戦術上、采配上の批判をしっかりとしている部分は良い。あくまでも著者はサッカーライターであり、バルサ信者でもグアルディオラ信者でもない。ただ文章が強烈なので、普通に読んでしまうとそのように感じることもあるだろう。


モウリーニョに対しても、ポルト以前のモウリーニョに対しては賞賛をしている。なぜならポルト以前のモウリーニョはポゼッション重視の攻撃サッカーを基調としていたからである。しかしチェルシー、インテル、レアル・マドリードと勝利を求められるクラブに渡っていくにつれて、サッカースタイルがディフェンシブかつカウンター中心になったと批判している。


著者はアレックス・ファーガソンについては、「殿堂入り」として前作に続き記述をしていない。しかし個人的に思うのは、アレックス・ファーガソンについて記述をするのが難しいと感じているのではないだろうか。


アレックス・ファーガソンはマンチェスター・ユナイテッドで20年以上指揮を執っており、毎年少しずつ目指すサッカーを変化させている。例えば今年においては日本代表の香川を獲得したことにより、より細かいスペースでのボール運びを攻撃戦術に組み入れようとしている。これは「低いブロックを作って守備をする相手をどう崩すのか?」という近年の戦術の流れを上手く反映している。


アレックス・ファーガソンのサッカーはボールポゼッションを中心としているわけでも、ディフェンスを固めてブロックを作ってカウンターを中心とするサッカーでもない。アレックス・ファーガソンの関心ごとは試合に勝つこと、そして意外と語られないのが選手を育成することにある。よって攻撃のスタイルはポゼッションもあればショートカウンターもあり、またセットプレーもある。ディフェンスもオールコートのハイプレスもあれば、ブロックを作ってのプレッシングもある。その時々に応じて変化させられるのがアレックス・ファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッドなのである。


おそらく著者が第3作目を出すのであればアレックス・ファーガソン抜きにしては成り立たないだろう。ある程度この2作で著者が言いたいことはわかってしまった。アレックス・ファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッドのサッカーを著者がどう料理するのか、私の期待はそこにしかない。
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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

『サッカークリニック2012年9月号』


『サッカークリニック9月号』を読んだ。今回のテーマは「適切な練習時間を考える」である。昔はトレーニング時間は多ければ多いほど良いとされていた。しかし現在プロチームでは、トレーニング時間は試合と同じ90分で設定することが多い。では育成年代ではどうなるのだろうか。以前のような長時間練習は本当に意味はないのだろうか?以下内容を引用する。



・基礎技術を身につけさせるためのシンプルなメニューも当然必要だとは思いますが、「子供だから」という理由で複雑な、あるいは技術、戦術面で高いレベルが必要になるメニューを実施することに指導者が躊躇する必要はないと思います

・子供たちが「楽しい、面白いと感じる練習というものは、これまでやったことがないという意味での新鮮味があるもの、あるいは、最初は難しかったけれども、徐々にできるようになる喜びがあるもの、つまり「自分は上手くなっている」と実感できるようなレベルや内容のものだと思います

・反復練習を必要とするような基礎技術、基礎戦術が含まれているメニューであっても、ルールを含めたオーガナイズを少し帰るだけで、新鮮なメニューとなり、選手が前向きに取り組んだ上で、基礎を反復してじぶんのものにすることができる

・チームを勝たせること以上に難しいことがある。それはチームに所属する全選手のモチベーションを高め、維持することだ

・ビエルサが考えるサッカーにおける3原則
1.コンパクトにして高い位置からプレスをかける
2.ワイドに攻めて相手の守備網を緩める
3.相手を混乱させるためにボールを速く動かす

・監督はマニアックであるべきだ。一瞬も立ち止まらず、怒鳴り、良くない部分を修正する。まるで選手の肩の上で息をするように監視して、いいプレッシャーを与え、気を抜かせないことだ。「些細なこと」「それほど重要でないこと」などフィールド上には存在しない

・「辛抱強さ」「強靭な忍耐力」そして「謙虚さと学ぶ姿勢」だ。指導者はあらゆることから学び、目上の人からも、年下の人からも吸収しなければならない。個人的には、フィールド上で最も学んでいるのは選手ではなく監督のほうだと考えている
 


練習時間については指導者によって意見が異なるため何ともいえない。ただ小学生年代においてはそもそも練習時間が少ないため、可能な限り多くやりたいというのが指導者の本音ではないだろうか。


練習時間については子供たちが集中できているのであれば何時間でも良いと思っている。逆にいれば集中できていないのであればその時点で練習をやめても良い。一番重要なのは子供たちが楽しく、集中して練習に臨んでくれることであり、練習時間ではない。そのためには指導者がどのようなトレーニングメニューを組むか、どのような時間配分にするのかがものすごく重要である。


ただ1つポイントなのは、練習を終える時間として子供たちが「もっとやりたい」と思うぐらいでやめておくとよい。そうすれば次回の練習時にも高いモチベーションを持って練習に取り組んでくれる。そして練習の最後は必ずゲームにするべきだろう。子供たちはあくまでもサッカーをゲームだと思っているのであり、それが一番楽しいからである。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

合宿といえば走り込み?走り込みといえば合宿?


夏休みといえば合宿。合宿といえば走り込み。こんなイメージを持っている人は多いのではないだろうか?


おそらくこの夏も多くのチームでサッカー合宿があることだろう。私のチームでも毎年合宿があり、子供たち同様私自身も毎年楽しみにしている。合宿はサッカーのトレーニングだけではなく、親と離れたときにどのような行動がとれるのか、サッカー以外での教育がしっかりなされているかなどを確認する良い機会になる。何よりチームワークを高めるには一番いい方法だと思う。


しかし高校生や大学生になるにつれて合宿が憂鬱になってくる人も多かったのではないだろうか。小学生や中学生までは合宿の前はうきうきワクワクという感じだったのが、大きくなるにつれてだんだんと「合宿嫌だな―」という気持ちになってくる。その原因は、そう、走り込みである。


私が高校生の時にも合宿は走り込みがきつい印象があった。普段のトレーニングでももちろん走り込みはあったのだが、合宿の時は強度も時間も数倍以上だったような記憶がある(あまり思い出したくない、、、)。この印象が強いので、合宿にネガティブなイメージを持っている人も多いのではないだろうか。


個人的にはボールを使わない走り込みについてはあまり好きではない。サッカーはボールと関係なしで走ることはほとんどなく、常にボールに関わりあいながら、頭を使いながら行われるスポーツだからである。単なる素走りでは全く頭を鍛えることができず、無駄に走る選手を育成してしまうことになる。


現在プロサッカーチームでも単なる走り込みというのは昔よりも少なくなり始めている。現レアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョは、シーズン前の合宿でさえも走り込みは全く行わない。サッカーは戦術、技術、体力、精神力を切り離して考えることは出来ず、全てを同時に鍛えなければならないという方針(戦術的ピリオダイゼーション理論)からである。


合宿は普段よりもトレーニング時間が長く、特に夏の時期においては暑いので普段よりも体力的に厳しくなる。この中で走り込みのトレーニングが本当に効果的なのかどうかはしっかりと考える必要がある。


もちろん走り込みは体力と精神力を鍛えるという面があるため、一概に悪いというわけではない。しかし特に小学生、中学生など育成年代では、走り込みが存在するせいで合宿そのものを嫌になってしまうことだけは避けたい。あくまでも選手のコンディション、モチベーションを考えたうえで、走り込みをメニューの中に入れるかを考えることが重要だろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

Kengo Yoshida

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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