スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ファーガソンの薫陶』


サー・アレックス・ファーガソン。サッカーに関わる人でこの名前を知らない人はいないだろう。名声、実力ともに世界No.1の監督といっても過言ではないファーガソンは、あのマンチェスターUで26年目のシーズンを迎えている。しかも今年は香川が加入したことで日本国内からの注目も集まっている。


私はこのブログ内で何度かファーガソンについて言及してきたが、本格的にファーガソンについて記述した本が発売された。『ファーガソンの薫陶』という何とも味のあるタイトルをつけた本である。さっそく読んでみたので内容について記述しようと思う。


ファーガソンは現在70歳である。70歳というと一般的にはとっくに定年退職をしている年齢だが、ファーガソンは全くその気配がない。一度60歳で辞めるという噂が立ったことがあるが、そこからもう10年近くもあのマンチェスターUで監督を続けている。その精神力、体力、勝利へのこだわりは年齢とともに高まっているような気もしてくる。


なぜそこまでできるのか。その理由の一つにファーガソンがマンチェスターUの一番のファンだということがあげられる。ファーガソンはマンチェスターUの監督に誘われたときに、給与は度外視してまで立候補をしている。それだけマンチェスターUが好きだからこそ26年間も監督を続けられるのである。


「ファーガソンがマンUを神格化しているというのは、あながち誇大妄想ではない。彼をよく知る人は必ずこう口を揃えるからだ。「ファーギーはユナイテッドの一番のファン、世界で最も熱狂的な信者なんだ」と。」(p110)


これはサッカーだけではなく別の仕事をしている人にとっても同じことだろう。例えば自社の製品、サービスが大好きな人は、その会社で長期間働こうとする。もちろん消費者としての立場と社員としての立場は違うかもしれないが、自社製品、サービスが好きではない人がその会社に長期的にいられるとは思えない。ファーガソンはマンチェスターUがの一番のファンであり、子供のころからマンチェスターUの監督になることが一番の夢だったのである。だからこそ26年間も監督を続けられるのである。


またファーガソンといえば「ヘアドライヤー」というキーワードが出てくることが多いだろう。なぜ「ヘアドライヤー」かというと、ファーガソンがブチ切れたときに選手の目の前でどなり散らすため、先週はあたかも髪が逆立つぐらいの恐怖を味わうからである。せっかくサー・の称号を与えてもらっているのだが、ブチ切れたときのファーガソンは全く紳士的ではない。ファーガソンは「ヘアドライヤー」について次のように語っている。


「監督たるもの、絶対に議論に負けてはならない。控室で誰かが私に挑んできたときには、相手を叩かなければならない。それが私のやり方なんだ。(選手と)ぶつかるのは避けられないと思う」

「性格的にキレやすいところがあるのなら、それをそのまま出せばよい。心のなかにとどめておいてはだめなんだ。そんなことをすれば一人で不満を言いながらドアを蹴ったりするハメになるし、本当の感情を相手に伝えられなくなる。自分に関する限り、怒りを覚えるのは問題じゃない。キレるのはオッケーなんだ・・・正しい理由でそうするならば」(p92)


と全くブチ切れることについて悪いとは思っていない。しかしそれぐらいの覚悟がなければスーパースターをまとめることは不可能なのである。ファーガソンは性格的に短気で悪そうなスーパースターをまとめるのが上手い。例えばエリック・カントナ、ポール・スコールズ、ウェイン・ルーニー、クリスティアーノ・ロナウド、ネマニャ・ビディッチなどなど。これだけの選手をまとめるのどれだけ大変かは想像しただけでもわかるだろう。これも「ヘアドライヤー」があるからこそなのである。


また、基本ファーガソンのマネジメントは規律重視、マイクロマネジメントである。まずファーガソンがマンチェスターUに来て行ったことは飲酒の禁止である。マンチェスター市内の酒場に関してはファーガソンのスパイがいて、選手が飲酒をしないように見張っているという噂もある。またマンチェスターUの練習開始時刻は一般的なプロサッカーチームよりも早い。これは夜遅くまで飲酒をしないようにという意味があると言われている。


「毎年アカデミーやジュニアチームに入ってくる金の卵。ファーガソンが彼らにまず教えるのは、ディシプリン(規律)の重要性だ。子供の視点に立ってフランクな態度で接しつつも、マンUの一員として守るべきルールを説くのである。言葉遣いや話し方はもちろん、髪や爪はきちんと切っているか、移動のときなどにはきちんと定められたジャケットを着て、ネクタイを身につけているか。ロッカールームや宿舎はきれいにしているか。ジャンクフードばかり食べていないか・・・。目配りの細かさは、生活指導の先生のノリに近い」(p64)


しかしこれだけの規律を設定し、マイクロマネジメントをしていても選手から慕われるのはなぜなのだろうか。それは結果である。ファーガソンは誰にもまねできないような実績、結果を出し続けている。だからこそ彼らはファーガソンの言うことに従うのである。規律が先か、結果が先かという問題もあるが、これは育成年代の指導においても参考になる部分が多いだろう。


ファーガソンはこれといって特殊な戦術、戦略を用いているわけではない。4-4-2をベースにした典型的なイングランドスタイルを基本とし、相手の強さ、ホーム/アウェーによって4-2-3-1を使い分けたりする。ただファーガソンが誰よりも勉強熱心で、読書家であるということはあまり知られてない部分である。常に最先端のサッカーを分析し、自分たちのチームに取り込めようとしている。最近ではバルセロナの影響か、スペインのコーチ陣を加えたことでも話題になった。ちなみにマンチェスターUのトレーニングは下記を参考にするとよい。


http://www.youtube.com/watch?v=BqZvqQNQWh8


ではファーガソンの次の監督は誰になるのか。ファーガソンといえども不死身なわけではない。70歳となれば次の後継者を探すことも視野に入れているだろう。現在候補として挙げられているのはジョゼ・モウリーニョとジョゼップ・グアルディオラの二人である。それぞれ求めるサッカースタイルは異なるが、ファーガソンの後を継げるのは彼らしかいないというのが正直なところだろう。ただ私はまだまだファーガソンが現役でマンチェスターUの監督を続けてくれることを願っている。


スポンサーサイト

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

『サッカークリニック2012年10月号』


『サッカークリニック2012年10月号』を読んだ。今回のテーマは「練習メニュー決定方法」である。指導者にとって練習メニューは自分の財産であるといっても過言ではない。選手にとっての本番は試合だが、指導者にとっての本番はトレーニングである。そのために最も効果の高いトレーニングを常に追及する必要がある。下記内容を引用する。


・メンバーは毎年変わる→メンバーや特徴を考慮→理想像は変化する→目指すサッカーを決定→選手に提示する→理想像をイメージさせる→練習は理想像に近づくため→練習メニューに落とし込む

・サッカーの醍醐味であるシュートを最初に行うことで、「シュートに達するためにはその前が重要になるでしょう?その重要さを感じながら練習しよう」と伝えることが出来ます

・日本では、選手たちが主体となって毎回同じウォーミングアップメニューをこなす場合があるようですが、ドイツではコーチがメインメニューから逆算して練習を組み立てるので、ウォーミングアップメニューも毎回異なります

・ドイツでは試合直後に長いミーティングを行うことはありません。直後に多くのことを言っても選手の耳には入らないので、多くの場合、ミーティングは次の練習時に行います

・あまりにも厳しい約束事があるようにも感じます。例えば、試合に負けたために罰としてランニングを課すことがあると聞きます。しかし試合に負けた責任は、練習をオーガナイズし、試合の指揮を執った指導者にあるはずです。ですから走るべきは指導者だと思います(笑)

・勝負へのこだわりを練習から持たせなければなりません。ブラジルでは「1対1では絶対に負けるな。負けたらもうお前はこのクラブにはいられないよ。試合には出られないよ」と言います

・子供が伸びるのは、子供が飢餓状態にあり、しかもそれが開放されたときです。そうであれば子供は短期間で成長します

・試合に勝つためにシュートは欠かせませんが、私たちはシュート練習を全く行わないので、シュートが決まりません。すると選手はストレスを感じるようになります。その結果、子ども自身が「シュートが上手くなりたい」「キックが上手くなりたい」と思うようになり、その時期のシュート練習は非常に効率が良いものとなります

・サッカーの楽しさとは、緊張感を持って厳しい練習を積んだあとに目標を達成でき、満足感を得られる、そういった楽しさであることを知ってほしいんです

・指導者の言うことがコロコロ変わり、目指すサッカーがはっきりしないようでは、試合に負けた際に、子供たちも何がダメだったかがわからず、次に向かうことが出来ないでしょう

・僕がボルシアMGにいたときには「半年間は同じメニューを使わないように」といわれました

・指導者が「3メートル動け」と指示するのは簡単ですが、われわれの仕事は答えを与えることではありません。選手自身が考えるように仕向けることです

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

小学生のサッカーはなぜ蹴り合いになってしまうのか?


小学生年代のサッカーはどうしてもボールの蹴り合いになってしまうことが多い。これはレベルが低いチームであればある程そうなってしまう。小学生のチームでしっかりとビルドアップして、ボールをつないでゴールまで迫るチームはなかなか多くない。


なぜなら子供たちには恐怖心があるからである。どんな恐怖心かというと「ボールを取られる恐怖心」である。もっといえば「ボールを取られて相手にゴールを決められるかもしれないという恐怖心」である。これがあるからこそ子供たちはすぐにボールを蹴ってしまう。


指導者が子供たちに対して「落ち着いてボールをつなげ!」と指導したところで、子供たちの恐怖心がなくならない限りにはこの問題は解決しない。よってチームとして安易にボールをけらずに、ビルドアップさせるためには、まず「ボールを取られる恐怖心」をなくさなければならない。


「ボールを取られる恐怖心」をなくす一番簡単な方法は「ボールを取られないようになる」ことである。子供たちはボールを失うことが怖い。よってボールを失わなければよい。もっといえばボールを失わない自信を身につけさせればよい。しかしここからが問題である。どうやってボールを取られないようにすればよいのか。これは個人一人ひとりのレベルを上げるしかない。


私のチームでは毎回1対1のボールキープのトレーニングをしている。最初2人組で背中合わせになり、背中の間にボールを挟む。そして笛の合図で振り返り、3秒間でどちらが最後にボールキープをしているかを競う。こうすることで子供たちがボールを持ったときにパスを出す相手がいなくても、判断を変えてキープをする技術を身につけることができる。


あとはドリブルの技術をを磨くのが手っ取り早いだろう。バルセロナがパスサッカーで成功しているのは、キープ力とドリブル力があるからである。もちろんパスもうまいのだが、相手がシャビ、イニエスタ、メッシからボールをとることができないため、バルセロナの選手は簡単に彼らにボールを預ける。そしてボールは必ず彼らを経由し、彼らがパス回しのハブとなることで華麗なパスサッカーを実現するのである。よってビルドアップをするためには、逆説的に聞こえるかもしれないがキープ力やドリブル力が必要になる。


あとは本当にビルドアップをするチームを作りたいのであれば、最初はある程度結果は無視するしかないかもしれない。どうしても小学生年代でビルドアップをしようとすると、ゴール前でボールを取られてそのままゴールにいれられてしまうことが多くなる。そして子供たちもそれを恐れているため、安易にボールを蹴ってしまう。


さらに子供たちはボールを取られることのほかにも恐れていることがある。それはボールを取られたときに指導者から怒られるという恐怖である。おそらくその恐怖を取り除いてあげなければ、ビルドアップを子供たちが好むとは思えない。よって指導者にもある程度の我慢、結果を許容する判断が必要になってくるのではないだろうか。

声を出すことは習慣である


「試合中に声が出ない・・・」


このような悩みを持っている指導者はいないだろうか?子供たちは遊んでいる時間はすごく元気に声を出してはしゃいでいる。しかしサッカーの試合になると黙りこくってしまう。点が入ったりすればチーム全体が盛り上がるが、逆に点を入れられてしまうと全く声が出なくなる。こんなチームをどこかで見たことはないだろうか。


おそらく私含め多くの指導者がこの悩みを抱えているだろう。そしてどうにかして試合中に声を出させるように努力をしていると思う。ベンチから「声だそうよ!」「盛り上げようよ!」「黙るな!」こんな指示を出していて、結局コーチ陣のほうが声を出しているという矛盾に陥ることもあると思う。


サッカーの試合中に出す声にも2種類ある。


1.指示の声
2.盛り上げる声


この2つの声は両方とも大事である。声にの重要性に関してはまずサッカーがチームスポーツであることに関係する。サッカーは1人でやるスポーツではなく、11人でやるスポーツである。よってチームワークというものが結果に大きな影響を与える。一人ひとりが自分勝手にプレーをしているチームは、サッカーの試合では決して勝つことができない。


まず指示の声については言うまでもないだろう。「右に寄れ!」「マークつけ!」「カバーしろ!」「OK!」このような声が試合中になければ、チームとしてバラバラになってしまう。指導者がいくら戦術を教えたとしても、実際に試合中にプレーをするのは選手である。よって選手自身で指示の声、戦術の声を出さなければ全く意味がない。指導者は試合中に自分がプレーすることはできないからである。


そして盛り上げる声についても指示の声と同じぐらい重要である。人間はチームワークを発揮すると、誰もが予測ができないようなパフォーマンスを発揮することがある。それは1人分の力×11人=11人分の力ではなく、チーム全体として11人分以上の力を発揮するのである。そしてこのような場合には必ずチーム全体が盛り上がっていることが多い。全員が集中して、声をよく出し、誰もが楽しそうにプレーしている。そんな状態を作るのに必要なのが盛り上げる声である。


と、ここまで書いてみたが、多くのチームはこの2つの声が出ないことが多い。前述したように点数を入れた時、勝っているときには声が出ることもある。しかし点を入れられたとき、負けているときなどはその声が全くなくなってしまう。もちろん気持ちはよくわかる。点数を入れられてガックリ来ないのはおかしいし、負けているときには気持も下がってしまうだろう。しかしそれでは劣勢を跳ね返して逆転することは難しい。


この問題についての解決策は未だに発見できていない。しかし1つ思うのは、これらの声はすべて習慣であるということである。つまり試合中にいくら声を出せと言ったところですぐに出すことは無理である。あくまでも練習中に声を出すことを習慣づけておかなければ、試合中に声を出すことは難しいのである。ただ子どもたちはこのことを理解してくれないことが多いのだが。。。


1つのアイディアとしては、練習中に声を出すトレーニング、声を出さざるを得ないトレーニングを入れてしまうということである。単純に声を出すトレーニングでは時間の無駄が多いが、ボールを使ったり、コーディネーショントレーニングの間に入れたりすれば、決して時間の無駄になることはない。ただこれについてはどこかにトレーニングメニューがあるわけではないので、私含めて指導者自身の工夫によって新たなメニューを作り出す必要があるだろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

Kengo Yoshida

バナーを作成
プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。