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スーパースターを買うのではなく、育てる―アーセン・ベンゲルのチーム作り


アーセン・ベンゲル。サッカーをやっている日本人でこの名前を知らない人はいないだろう。現アーセナルの監督であり、また1995年からは日本の名古屋グランパスを率い天皇杯優勝に導いている。

そのベンゲルが危機に立たされている。2012/2013シーズンのプレミアリーグで、2013年1月27日時点で勝ち点37の6位。首位のマンチェスターユナイテッドとは勝ち点19ポイントも離されている。このペースはベンゲル政権が始まってから初めてのスローペースである。

とはいってもこれはベンゲルだけの責任ではない。アーセナルは他のビッグクラブと比べて圧倒的に資金が少なく、毎年スター選手を引き抜かれている。アンリ、セスク、ナスリそして今年はファンペルシーを引き抜かれた。かといって逆に大物選手を引き抜いているわけではなく、手元のプレーヤーでやりくりをしている。

「アーセナルは終わった」という人もいる。「ベンゲル解任」を噂する人もいる。しかし私はそうは思わない。ベンゲルは世界有数の監督の一人であり、アーセナルはこのままでは終わらない。今シーズンは特にメンバーの層が薄く、獲得した選手もこれといった活躍ができていないが、パスワークを中心としたアーセナルのサッカーになじむためにはもう少し時間がかかるのだろう。

私がベンゲルを支持する理由は、若手選手の育成に重きを置いている点、そして無名の選手を大スターまで育成する手腕である。先ほど書いたアンリ、セスク、ナスリ、ファンペルシーはもちろん、フラミニ、クリシ―、ソング、サーニャ、ウィルシャー、ラムジーなどほぼ無名の10代の選手をスター選手にまで引き上げることができるのがベンゲルの一番すごいところである。

「ベンゲルの監督としての才能を、現在はバルセロナで活躍するセスク・ファブレガスはこう話している。「ヨーロッパ中からすぐれた才能を発掘して、彼らに勇気を与え、いつしか自信を持ってプレーできるように育ててしまう。あの人のすごさは今でも変わらない」知将ベンゲルの武器は、データを駆使して無名選手の才能を見抜く情報力と、彼らをスタープレーヤーへと育て上げる人間的力量にある」(『サッカー名監督のすごい言葉』p159)

特に注目すべきなのは、アーセナルの選手は皆テクニックに優れている点である。もちろん最初からテクニックに優れている選手を採用しているという面もあるが、これはベンゲルの手腕も大きいだろう(私が思うに、カメルーン代表のソングなどは、最初からテクニックがあった選手ではなかった。出てきた当初はボランチでボールを奪われる回数がものすごく多く、目も当てられなかった。それが今はバルセロナに引き抜かれるほどである)。またアーセナルではコーディネーション能力に優れた選手が生まれてくる。アデバヨールやファンペルシーなどは背が大きいにも関わらず、細かい動きも上手である。テクニックとコーディネーション、ベンゲルが注力している点は、まさに育成年代の指導者が注目すべき点と一致している。

これは別の観点になるが、日本の育成年代のチームに置いてはよっぽどのことがない限り、他チームから選手を引き抜くなどということはできない(これは日本の話であり、スペインなどのチームは小学生でもどんどんチームを変わるらしい)。よって指導者は必然的に現時点でいる選手を育て上げ、チーム自体を強くしていくしかない。「こんな選手がチームにいれば・・・」「大型フォワードが今年はいない・・・」「選手みんな背が小さい・・・」こんなことを嘆いていても何も変わらない。そうではなく今いる選手たちの長所を見つけ、それを生かすようなチーム作りをしていく必要がある。これは次元の違いがあるにせよ、ベンゲルが現在立たされている境遇と似ているかもしれない。

最後になるが私はベンゲルのアーセナルがこのまま続くことを願っている。そういう意味でもこの記事を書いてみた。
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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

『サッカークリニック2013年2月号』


『サッカークリニック2013年2月号』を読んだ。今回のテーマは「コンビネーションプレーを極める」である。サッカーの醍醐味はコンビネーションプレーといっても過言ではない。流れの良いパスワークからの得点、連動したプレスなど個人競技では得られない体験が出来るのがサッカーである。ではそのコンビネーションプレーをするためにはどうしたらよいのか。以下内容を引用する。


・同じ指導者が同じプレーヤーをずっと指導するよりも、担当指導者が変わり、違う視点からチェックするほうが良いとエバートンでは考えられています

・相手がいないトレーニングばかり繰り返していると、実際の試合で相手と対峙した際に何も出来ない選手になってしまいます。確かに、相手の人数を減らして数的優位な状況のトレーニングをすることはありますが、相手がいるトレーニングが基本です

・現在のドイツサッカー界では「ウォーミングアップでも実際の試合に近づけるべきだ」という考えが主流です

・考えることは大事です。しかし考えてもアイディアが出てこないならば、指導者が導いてあげることが大切だと思います。それもあり、ジュニア世代では、シンプルなパターン、トレーニングを取り入れることもあります

・2学年上でプレーできそうな子供と、2学年下でも苦しいかもという子供がジュニア年代なのです。そういう子供が一緒に練習したほうが効果的と言えるのでしょうか

・試合も優劣を表現するためではありませんが、AチームとBチームを分けて臨みます。一緒にしても成長の遅い子供にすれば、求められるものが高すぎて面白くないと思います

・基本的な技術はサッカーの楽しさを知るために必要なもので、それを教えた後は何も言わず自由にさせるようにしています。子供たちはずっとゲームをしていて、我々はそれを見てポイントをアドバイスする程度です

・子供の指導は”トレーニング”ではなく”遊び”であるべきなのです。子供自身が何の制約も受けずに自らの発想で行うのが遊び。練習はゲームが基本でなるべく教えないようにするのが方針です

・ヨーロッパでよく言われるのが、「一生にプレーするサッカーの量は決まっている」ということです

・現在のドイツでは子供たちの練習時間は短く、ハードトレーニングを課すことは決してありません

・フットサルはサッカーと比べて競技人数が少なく、スペースも狭いことから「一人一人の選手が請け負う責任のパーセンテージがサッカーに比べて倍である」

・バルセロナのU-12では基本テクニックに関しては利き足だけではなく、逆足でできて当たり前です。最低限の基本については左右の足ですべてできなければなりません

・メキシコでは幼いころから、体の動かし方、使い方などのコーディネーショントレーニングを地道に実施している


コンビネーションプレーをするためには相手がいる練習をする必要がある。もちろんパターン練習というのも多少は必要かもしれないが、相手がいない中でのトレーニングでは実際の試合では通用しない。試合と同じ状態で練習をすることでコンビネーションプレーは生まれる。

しかしある程度の個人技術、個人戦術は必要になる。サッカーを全くやったことのない陸上選手が何人かいてもコンビネーションプレーにはならない。ある程度技術があることが前提で、そのためにはゲームをやるだけではなく基本的なパス、トラップ、キックなどの練習も必要だろう。

バルセロナがあれだけのコンビネーションプレーが出来るのは個人技術、戦術が高いからである。いくら監督がコンビネーション戦術を教えたとしても、選手にそれを実行する技術がなければ全く意味がない。逆に個人技術、戦術が高ければ、普段一緒に練習していなくてもコンビネーションプレーを生み出すことは可能である。オールスター戦で素晴らしいコンビネーションプレーを見せることが出来るのは、個人のレベルが高いからである。個人のレベルが高ければ、試合前のちょっとした練習時間だけでも息の合ったプレーをすることができる。

もちろんポジションによって技術が求められる割合は違うかもしれないが、そういう意味でも育成年代においてはフィジカルではなく個人技術、戦術を優先するべきだろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

レギュラー組サブ組に分けることはよいことなのか?


現在あなたが指導している学年の人数は現在何人ぐらいだろうか?もし15人以内ぐらいであればこれから書くことは関係ないかもしれない。しかしそれ以上になってくると、おそらく多くの指導者は同じ悩みを持っているのではないだろうか。

それはチーム分けの問題である。特に1つの学年が20人以上の学年は、試合もしくは練習においてどのようにチーム分けをするのかという問題が出てくる。というのもサッカーの試合というのはスタメンが11人もしくは8人というのが決まっているからである。つまり逆に言えばそれ以外の人は試合に出られない可能性があるということである。

では仮に20人のチームがあったとしよう。次の公式試合は8人制である。大会側には事前に2チーム申請していたため、10人ずつのチームを2つ作れるとする。ではあなたはこの10人をどのようにチーム分けするだろうか?

おそらく多くのチームはAチームBチームのようにチームを分ける。そしてAチームをレギュラー組、Bチームをサブ組のような分け方をするだろう(ネーミングはチームによって異なる)。これはスポーツの世界では仕方がないことである。子供たちの実力はそれぞれ違っていて、指導者がメンバーを決めざるを得ない状況である。競争社会においてこのような分け方をしなければならないこともあるということを理解してもらう必要がある。

もしくはAチームBチームをある程度同じレベルに分けることもある。というのもレギュラー組、サブ組のような分け方をすると、サブ組が公式試合で勝てる可能性がかなり低くなってしまうからである。もちろん試合というのは勝敗だけが重要なわけではない。普段サブ組の子供にとっては公式試合に出られるだけでもうれしいだろう。しかし試合にぼろ負けしてしまうのもそれはそれでつまらないと感じる子供もいるかもしれない。

子供たちのことを第一優先で考えても、どちらが良いなどと断言できる人はなかなかいないだろう。高校サッカーのように本気で勝敗を考える場合であれば、レギュラー組サブ組に分けることは当たり前なのかもしれない。しかし小学生年代においてそこまで明確に分ける必要があるのかどうかは私もわからない。

またこれは試合だけではなく練習時にどのように分けるのかという問題にも発展する。試合でレギュラー組サブ組に分けるのであれば、練習もそのように分けたほうがよいと考える人もいる。しかし練習であればチーム全員とサッカーができるほうが良いと考え、練習では2つに分けずに一緒にやるという考えもある。これはこれで正解がない。

ただ、指導者が常に忘れてはならないのはあくまでも「Players First」ということである。指導者は子供たちがどうやったらサッカーを楽しむことができるのかを忘れてはならない。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

スクールが普及している背景


最近はサッカークラブとスクールと掛け持ちをする子が増えてきている。つまりあるチームに入りながらもそれとは別に、週1,2回サッカースクールに通うということである。スクールにもいろいろ種類があり、Jリーグの下部組織もあれば、クーバーコーチングなど独立しているもの、また地元のスクールというものもある。

昔は普及率もそこまで高くなかったためスクールに通っている子は少なかった。しかし年々とスクールの数は増えてきている。もちろんJクラブ自体の運営のためなど経営的な問題もあると思うが、子供たちの生活環境というのも多少なりとも影響している。

私が子供の頃は学校が終わるとすぐに公園や近くのスペースでサッカーをしていた。しかし現在はサッカーをできる場所も少なくなっており、サッカー以外にもたくさんの選択肢がある。また、格差社会と呼ばれる時代において、子供のころからたくさん習い事をしている子も多い。よって子供たちもなかなか自分たちで集まってサッカーをするというのが難しくなってきている。

スクールはそのニーズをうまく取り込んでいる。場所は人工芝を提供できるし、Jクラブであればネームバリューで地元の子以外の子たちも集めることができる。また、親御さんとしてもその時間はスクールのコーチが子供たちを見てくれるので安心である。現在の環境において親にとっても子にとってもスクールはメリットが大きい。

ただスクールはクラブではないので試合などがあるわけではない。また子供たちのレベルの差が激しく、全く素人の子と上手な子が一緒にプレーすることになるため、本当に厳しい環境での練習にはならない。しかし逆に考えれば、そのプレッシャーがない中で自由な発想のもとサッカーができるという面もあるかもしれない。

もちろんスクールに通うためには金銭的な問題も出てくるため、単純に外遊びよりもスクールが良いなどとは言えない。しかしいろいろなコーチにしっかりと教えてもらいながらサッカーをする機会が増えることは悪いことではない。子供たちにとっていろいろな大人と触れ合うことは今後の人生にとっても有益なことだろう。

個人的にスクールの一番のメリットだと思うのは、やはり上には上がいるということを子供たちが気づく機会ができるということである。やはりクラブの中だけだと上手な子は図に乗ってしまう可能性が高い。これはその子の問題だけではなく、クラブの中で世界が閉じてしまっているのだから仕方がない。しかしスクール(特にJクラブ)においては上手い子は上に引き上げてもらうことができ、またセレクションなども年に数回存在する。そこで自分の実力を正確に把握する機会を子供が得ることができるというのはスクールならではのメリットだろう。

私はクラブで指導をしている立場なので、スクールの内部のことはよくわからない。しかし一番大事なのは子供たちが楽しくサッカーができる環境を大人が用意してあげることである。その選択肢の一つとしてスクールは重要な役割を果たしてきているのではないだろうか。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

毎試合、ベストだと思う選手を出場させた結果、全員が出てしまったということです。

「毎試合、ベストだと思う選手を出場させた結果、全員が出てしまったということです。フレッシュな選手を出したほうがパフォーマンスは高いわけですし、中1日で試合をするという非日常の大会で質を下げずに良いゲームをして結果を残すには総合力=23人全員で戦うしかない。逆にいうと、日本全体のレベルはそれだけ上がってきているということです。フィールドプレーヤーで94ジャパンのときは全試合に先発した選手が1人いましたが、96ジャパンではゼロ。スタメンで出ていない選手もゼロです。結局は、誰を使っても全体のレベルは変わりません。そのベースアップが出来ているのは日本の強み。全員を出したからこそ、結果が出たということなのです。育成年代なので、そういうやり方のほうが良いと思いますし、各チームや選手への働き掛けなど、日本サッカーを取り巻く環境が勝因だと思っています」吉武博文(U16-日本代表監督)(Technical news Val52)

これは先日AFC U16選手権イラン2012のグループステージ3戦で、GK1人を除く全員が出場した流れについて、監督の吉武氏がコメントした内容である。結局Uー16はアジアで準優勝という結果を残した。その要因がこのコメントの内容にあるのかどうかはわからないが、育成年代の指導者にとっては興味深い内容だろう。

単純に考えてこのような選択を下せる指導者はサッカー界、いやスポーツ界にどれだけいるだろうか。一般的にスポーツチームというものはレギュラーとサブに分かれてしまうことが多い。スタメンで出場できる人数には制限があるため、これは仕方がないことだろう。しかしこのU-16日本代表はそういうわけ方ではなく、全員がスタメンで全員がサブであった。

たとえ育成年代の試合といえどもこれは国際試合であり、結果が求められる試合である。その中でGKを除く全員を試合に出し、そして準優勝を果たしたというのは素晴らしい業績である。指導者の方は理解できると思うが、この決断はかなりの勇気がいる。もちろん中1日という強行日程というのもあるが、それでもある程度メンバーが固まってしまうのが通常だろう。

実はこのようなメンバー選考をしているチームがもう1チームある。それがプレミアリーグの名門マンチェスターUである。マンチェスターUの監督サー・アレックス・ファーガソンは選手をターンオーバー制で使うことで有名である。しかも聞いた話によると2試合連続で同じスタメンで戦ったことはないとの事である。リーグ戦、カップ戦、チャンピオンズリーグなどこちらも強硬日程というのもあるが、これもなかなか出来ることではない。

メディアでは香川がスタメンになれるのか、また2試合続けてスタメンなどといった議論があるが、これはあまり意味はない。なぜならファーガソンは調子が良くても悪くてもターンオーバー制を基本としているからである。もちろん1試合ごとに見ればスタメン、サブは分かれているが、長いリーグ戦で見ると、マンチェスターUのメンバーは全員がスタメンで全員がサブなのである。

私が考えるに育成年代の指導者はこの状態を理想とするべきだろう。もちろん目の前の勝負にこだわる必要があるのは理解できる。しかしいつも同じメンバーがスタメンで出ていて、流動性のないチームになると、チーム内での競争意識もなくなってしまう。短期的には結果が出るかもしれないが、長期的に見ると途中で息切れする。これはリーグ終盤に強いマンチェスターUの結果を見ればわかる。

そのためにはメンバー一人ひとりの実力を上げる必要がある。特に個人技術、個人戦術の部分を高めていかなければ、全員出られるけど弱いチームになってしまう(これは社会主義の衰退と同じイメージである)。いかに個人のレベルを上げられるか、いかに競争意識を持たせることができるか、これは育成年代の指導者に求められる部分だろう。

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

Kengo Yoshida

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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