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なぜモウリーニョのチームは守備的だと批判されるのに大量得点を取れるのか?


またモウリーニョのチームが優勝した。レアル・マドリードがライバルのバルセロナからリーグ優勝を4シーズンぶりに奪い取ったのだ。モウリーニョは常々3大リーグで優勝したいと望んでいたため、プレミア、セリエA、リーガの3大タイトルを取ったことで今後の去就が注目されている。おそらく(すぐにではないと思うが)今後はポルトガル代表の監督になってワールドカップ優勝を取りにいくだろう。


ただ、モウリーニョがこんなにも優秀な監督なのにも関わらず、アンチモウリーニョというものは必ずいる。特に一番多い批判は「モウリーニョのチームは守備的だ」というものである。単なる妬み、僻みの可能性もあるのだが、確かにモウリーニョのチームの試合は守備的に見えることもある。しかし結果だけを見てみると、今シーズンも36節終了時点で115得点はバルセロナを抑えてリーグトップである。


なぜモウリーニョの率いるチームは得点をこんなにも取っているのに守備的だと批判されるのか。逆に言えばなぜ守備的と批判されるのにこんなにも得点が取れるのか。その謎について今回は書いてみようと思う。ポイントは2つある。


1.守備ブロックを作って相手のミスを待つ

モウリーニョのチームは守備ブロックを作ってゾーンで守るのが基本である。特にディフェンスの4枚、CHの2枚はまずブロックを作ることが要求されている。またサイドハーフに関しても基本は守備ブロックを作って、トップ下の選手とともに合計9枚の守備ブロックを作る。レアルの時にはクリスティアーノ・ロナウドがあまり守備をしないため8枚に見えるときも多いが、チェルシー時代、インテル時代含めてこれが原則となる。

モウリーニョのチームの守備で特徴的なのは、アプローチの距離である。意外なことにモウリーニョのチームのディフェンスは積極的にプレスをかけるのではなく、相手のミスを待つディフェンスである。良く見るとわかるがアプローチの距離も遠いし、ディフェンスがしっかりと腰を落として隙あれば奪いに行くというディフェンスではない。あくまでもスペースを生めて、パスコースだけ切って、あとは相手のミスを待つというディフェンスである。これは特に1点とってリードしたあとに顕著で、CFもハーフラインまで引いて、ディフェンスもペナルティエリア近くまで引いて、全員でスペースを生めることに専念する。

これだけだと押し込まれて点を取られてしまうのではないか?と思う人もいるかもしれない。しかしモウリーニョのチームで特徴的なのは、まず強固なGKを常に抱えていることである。レアルであればカシージャス、インテルではジュリオ・セザール、そしてチェルシーであればペトロ・チェフという素晴らしいGKがいる。ディフェンスラインを下げたときに注意しなければいけないのはロングシュートだが、彼らは単純なロングシュートであれば難なくとめることが出来る。

また、CHにも守備が出来る選手を並べることが多い。ケディラ、エッシェン、カンビアッソ、ディアッラなど必ず一人は守備の職人を据える。残りはランパード、シャビ・アロンソ、スタンコビッチなど攻撃も出来るような選手をおくことが多いが、彼らにもしっかりと守備をさせる。これによって押し込まれても点数を取られないような守備を作るのである。

もちろん相手がバルセロナのようなチームの場合には前線からプレスをかけるような戦術をとることもある。しかし原則は8人~9人で守備ブロックを作って、積極的な守備をせずに相手のミスを待つようなディフェンスをする。よって必然的にボールキープ率は低くなり、守備的だと見られることが多いのである。


2.高速ショートカウンター

モウリーニョのチームはそれでもたくさんの得点を取る。そしてその大部分が高速ショートカウンターである。レアルマドリードではクリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、カカ、イグアイン、インテル時代はミリート、スナイデル、エトー、パンデフ、チェルシー時代はドログバ、ロッペン、ジョ・コール、ランパードなど優れたアタッカーを抱えていることも大きな要因の一つではある。しかしここのタレントがすごくてもこれだけ多くの得点を取れるのには他の秘訣がある。

少し考えてみて欲しい。以下の2つのトレーニングをした場合、どちらが多くの得点を取れるだろうか。

①オフェンス3枚、ディフェンス4枚(うち一人GK)のトレーニング
②オフェンス8枚、ディフェンス9枚(うち一人GK)のトレーニング

フィールドの枚数はそれぞれ同数である。よって違いは合計人数が多いか少ないかだけである。しかしおそらく①のほうがたくさんの点数が取れる。なぜなら②の場合はすでにGK+8枚の守備ブロックが出来ているからである。逆に①のほうは3人のDFしかいないため、守備ブロックを作ることができない。しかもスペースがあらゆるところにある。

モウリーニョのチームは意図的に攻撃の時には①の状況を作り、守備の時には②のような状況を作っている。順番としてはまず守備で②のような状況を作り上げる。そして相手がどんどん上がってきて、相手陣内が①のような状況になるのを待つ。それまでは積極的にボールを取りにいかず、相手のミスを待つだけである。そしていったんボールが取れるとすばやく前線にボールを送り、①のような状況で攻めきる。そのためには高速ショートカウンターが出来るようにボールがキープできるCF(ベンゼマ、イグアイン、ミリート、イブラヒモビッチ、ドログバ、グジョンセン)とウイング(クリスティアーノ・ロナウド、カカ、エトー、ロッペン、ジョー・コール)などが不可欠なのである。

しかも彼らは他の選手に比べて体力があまっている。なぜならモウリーニョのチームのディフェンスは激しいプレスをかけるのではなく、あくまでもパスコースだけ消して相手のミスを待つだけだからである。むしろ攻撃的な選手はショートカウンターのために体力を温存していると考えても良い。また彼らを生かせるようなスペースも意図的に作り出している。よってあれだけの爆発的なスピードを持った高速ショートカウンターが出来上がるのである。

このようにモウリーニョのチームは原則高速ショートカウンターで得点を取ることを目的としている。特に1点リードしたあとにはこのような状況になることが多く、むしろ相手がどんどん攻めて来てくれたほうが得点を取りやすい。よって内容的には押し込まれているように見えても、結果的には高速ショートカウンターで大量得点を取れる。しかし見ているほうとしては攻撃している時間が短いのでどうしても守備的に見えてしまうのである。


と、このようにモウリーニョのチームは意図的に守備的に見えるような状況を作り出している。なぜなら彼らにとってそれが一番攻撃的なスタイルだからである(実際に大量得点を取れているし、、、)。しかし「ボールをキープしているチーム=攻撃しているチーム」という認識を持っている人にとっては、モウリーニョの考え方は理解できない。あくまでもバルセロナのようなチームが攻撃的なチームであるという考え方にいたってしまう。しかしサッカーはそんな単純なスポーツではない。ボールをもたれていても主導権を握ることは出来るし、ただ単にボールを回させられているチームもある。「たくさん得点を取れるチーム=攻撃的なチーム」という立場に立てば、まさしくモウリーニョのチームは攻撃的なチームなのである。

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Kengo Yoshida

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
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kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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