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指導者もたまには子供の立場に戻らなければならない

「なんで子供たちはあんな動きしかできないのか?」
「なんで子供たちはコーチが言っていることが理解できないのか?」
「なんで子供たちはゴール前で焦るのか?」
「なんで・・・?」

このようなことを長年指導者をしていると多々思うことだろう。練習中はもちろん試合中も、指導者が子供たちの動きにイライラする場面は正直ある。もちろんそれを声に出す出さないは別にして、子供たちの動きは指導者の思い通りにならないことが多い。

特に小学生年代においては技術的にも戦術的にもまだ未熟で、指導者とのレベルの違いはかなり大きい。もちろん中学生、高校生になるにつれて成長していくのが子供なので、これは当たり前といえば当たり前のことである。というよりもそこをいかに埋めていくかが指導者の腕の見せ所だからである。

しかし指導者を長年続けていると、そのことを忘れてしまうときもある。簡単に言うと、自分が高校生、大学生だった時のことを基準に子供たちを指導してしまうのである。そのレベルを基準にしてしまうと、小学生に対して上記のような感想が出てくる(当たり前である)。しかも自分は普段プレーしないことが多いので、自分の過去のことは過大評価しているときもある(つまり高校生の時にも自分ではできなかったのに、指導者になったとたんあたかもできていたかのように過去を振り返るようになる)。

もちろん子供たちに高いレベルを求め続けるのは良いことであり、指導者が上を目指さなければ子供たちも上を目指すことはない。「リーダーの仕事は命令することではなくガイドすることだ」という言葉があるが、まさにそのとおりである。目指す場所、ビジョンを決定してそこにいかに子供たちを導いていけるかがとても大事である。

しかし「自分は過去にできたから子供たちもできるだろう」という風に判断するのは早急である。もし「自分が小学生の時にできていたから、今の小学生もできるだろう」であればよいかもしれないが、「自分が(高校生の時に)できていたから今の小学生もできるだろう」はちょっと話が違ってくる。あくまでも今の子供たちに会ったレベル、指導方法というものを考えなければならない。

もしイメージがわかないのであればとても簡単な方法がある。それはたまには子供たちと一緒にサッカーをするということである。一般的に指導者は子供たちの試合を外から指導したり、中で審判をするということが多いと思うが、たまには一緒にチームに交じってサッカーをすればよい。そうすると自分がいかに衰えているかがわかるだろう。そして子供たちに偉そうに言っていたことが、自分もできなくなっていることが理解できると思う。

指導者はそこでやっとスタートラインに立てる。子供たちができなかったこと、そして自分がいざやってみたらいつの間にかできなくなっていたこと、それをどうやって指導していくかが次の課題になる。もし記憶が良いのであれば、自分はどうやったらそのプレーをできるようになったのかを思い出せばよい。それを子供たちに教えることができれば、理論だけではなく実践の伴った指導ができるようになる。

私のチームでは年に1度親御さん、コーチ、子供たちが混じったサッカー大会がある。毎年やっているので自分がいかに衰えてきたことが良くわかるのだが、そのたびに子供たちに普段言っていることがどれだけ子供たちにとって難しいことなのかがわかる。しかし幸運なことに、「サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にし、紳士を子供にする」という言葉があるように、サッカーをしていればいつでも子供の立場に戻ることができる。そうすることでまた違った視点からサッカーの指導を見ることができるだろう。
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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
kengoyoshidaのバインダー
kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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