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ベンゲル・ノート




ベンゲル・ノートはベンゲルが名古屋グランパスの監督だったときの練習メニューを、そのとき選手だった中西哲生がノートにまとめたものである。また戸塚啓がアーセナルの練習場に言ったときのレポートも第3章に書かれている。


ベンゲルの練習メニューというからどんなにすごいものなのかと思っていたが、そこまで目新しいメニューはない。フィジカルトレーニングも行われているし、単純なシュート練習も行われている。ほぼ日本のチームがやっている練習メニューと同じではないだろうか。


ただし練習時間は明らかに短い。アーセナルに所属していた稲本は次のように語っている。


「練習はメチャクチャしんどくはない。短いです。早いときには1時間少しで終わりますからね。居残り練習は、FWがたまにやるくらい。自主的にやってると、やめろっていわれますからね」(『ベンゲル・ノート』p259)


これはモウリーニョのトレーニングの作り方とも似ているのではないだろうか。ベンゲルもモウリーニョと同じように90分という練習時間を組んでいることが多い。また休憩時間がほとんどないように(止まっている人がいないように)練習メニューを組んでいる。グリッドもグラウンドのさまざまな場所に作っており、グリッドを作り直す時間を短縮している。


ただしタッチ数には変化を加えている。「戦術的ピリオダイゼーション理論」ではタッチ数に制限を加えることはない。なぜなら試合中にタッチ数が制限されることはないからである。しかしベンゲルの場合は3タッチもしくは2タッチの練習メニューが多い。これがもしかしたらアーセナルの華麗なパス回しを生んでいるのかもしれない。


またベンゲルが特徴的なのは、すごく細かいところを大事にしているところである。例えば練習中にボールがラインを少しだけ割ったとする。多くのチームではそれは見逃すことが多い。なぜなら練習の流れがそこで切れてしまうからである。しかしベンゲルはそういう場合でも絶対にかならず相手ボールにする。あくまでも試合を仮定して練習をしているからである。


これは日本代表の岡田監督の練習とも共通している。岡田監督もラインを割ったかどうかについては練習中も厳格にジャッジしている。また走りこみのときにも、マーカーの上をまたいだりする微妙なショートカットに対しても厳格に禁止している。彼はそこの甘さが試合にでてしまう可能性があると思っているからである。


著者の中西哲生はベンゲルは練習前にこのトレーニングの意図は何なのかを必ず説明していたと語っている。


「ベンゲルは、ほとんどのトレーニングの前に、どのような理由があってこのトレーニングをするのかを説明していた。例えば、みんなの体力が落ちているから、今日はフィジカルトレーニングを中心にするということなどだ」(『ベンゲル・ノート』p78)


またミーティングの内容も書いてあるが、意外とメンタル面の指示が多い。ベンゲルというと知的でクールなイメージがあるが、ロッカールームの中では意外と熱い男なのかもしれない(確かにベンチに座っていらいらしている姿は良く見るが)。戦術的な指示は次のことぐらいである。


ディフェンス

1.チーム全体のポジションに気をつける
2.チーム全体でプレスをかける
3.ラインをコンパクトに保ち、一人の選手が動いたらそれに対応してポジションを修正する
4.チーム全体が横に広がらずに、内側に絞る
5.長いボールを蹴らせないように、ボールを持った選手はしっかり寄せる


オフェンス

1.ボールを持ったら爆発的な力で前に飛び出す
2.シンプルかつダイナミックな展開で攻める
3.FW に対して斜めのパスを出す
4.2列目からMFがFWを追い越して飛び出す
5.攻撃はサイドから


この本を読むとアーセナルの試合がすぐに見たくなる。アーセナルファンの人はぜひ読むべきである。

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プロフィール

吉田憲吾

Author:吉田憲吾
2006年より坂本SCで小学生にサッカーを教えている。日本サッカー協会公認指導者ライセンスC級(サッカー、フットサル)取得。2010年より日本ヒューレット・パッカード(HP)株式会社でStorage Salesを担当。TOEIC850点。

主なブログ:
営業マンの、営業マンによる、営業マンのためのブログ
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kengo yoshida - Japan | LinkedIn

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